筋タイプを知ってロードレースに勝つ方法 速筋・遅筋を徹底解説   

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筋繊維は収縮性の違いから速筋、遅筋、中間筋に分けられるよ

 

筋肉についてはこちらの記事を参考に

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Contents

速筋、遅筋って何?

速筋・遅筋とは?

筋繊維は速筋、遅筋、中間筋に分けられます。

自分のタイプを知ることで、ロードバイクトレーニングの方法が変わります。

ロードレースで有利に立ち回れるようになります。

多くの人は速筋:遅筋=1:1です。

速筋はエネルギーを大量に消費しながら高速で収縮するタイプの筋繊維です。

見た目が白いので「白筋」とも呼ばれます。
遅筋はエネルギーを節約しながら力を保持する能力がある筋繊維です。

見た目から「赤筋」と呼ばれます。

そして速筋と遅筋の中間が中間筋やピンク筋と呼ばれます。

中間筋は、速筋に分類されます。

陸上選手で100m走のスプリンターは速筋タイプです。
マラソンランナーは遅筋タイプです。

自分の速筋・遅筋の割合を知る方法

速筋・遅筋の割合を予測する方法

50m走と12分間走のタイムから筋繊維タイプを予測できるよ

自分の速筋・遅筋の割合を正確に知るには筋繊維を採取し、分析する必要があり、現実的ではありません。

ランナーの場合は50m走と12分間走のタイムと距離を測ることで、速筋の割合を予測することができます。

12分間走は「クーパー走」とも呼ばれていて最大酸素摂取量を予測できます。

フルマラソンのタイムの予測にも使われる指標です。

12分間走はロードバイクトレーニングの5分間最大パワーのようなもの。
Vo2maxを予測する指標になるよ

速筋の割合 = -59.8 + 69.8 × ( 50メートル走のタイム ÷  12分間走の秒速)

50m走が8秒5で12分間走が3400mだったら
速筋の割合=ー59.8+69.8x(8.5÷4.7)=66%

速筋の割合が高いことが分かります。

50m走のタイムが遅く、12分間走のタイムが速いほど遅筋の割合が高くなります。

速筋・遅筋の歴史

昔から人類は速筋・遅筋を意識していた
人類は昔から筋繊維には速筋や遅筋といった種類があることに気付いていました。
1678年には生物学者のロレンチーニが、ウサギの筋肉は赤筋と白筋があることを指摘しています。
魚を食べる機会の多い日本人は、身の色が赤い魚を「赤身魚」白い魚を「白身魚」と呼んでいます。

赤身、白身も筋繊維のタイプなんだね


これも筋肉のタイプによる区別です。
赤身魚はミオグロビンやヘモグロビンの含有量が多く持久力の高い魚です。
赤身魚にはカツオやマグロ、サンマといった回遊魚が多く含まれます。

赤身の魚は回遊魚が多いよ!


白身魚は瞬発力を必要とする沿岸魚に多いです。
白身魚にはタイやヒラメ、フグが含まれます。

白身魚は瞬発系だね

ヒラメは海底に潜んでいて、魚が近づいた瞬間に襲い掛かります。
捕食に必要なのは瞬発力です。


19世紀後半になると「赤筋」「白筋」という見た目だけの区別ではなく生理的な特徴が明かされていきます。

速筋・遅筋・中間筋の特徴

各タイプの特徴
筋繊維は3タイプに分けられます。

  1. タイプⅠ(遅筋):SO(Slow-twich,oxidative):収縮が遅く有酸素性の酵素を持ち、毛細血管に覆われミオグロビンを含む
  2. タイプⅡ‐a(中間筋):FOG(Fast-twitch,oxidative,glycolytic):中間タイプ
  3. タイプⅡ‐b(速筋):FG(Fast-twitch,glycolytic):収縮が速く解糖系の酵素を持ち、筋小胞体が発達している

筋繊維は3タイプあるんだね


タイプⅠ(遅筋)の特徴

タイプⅠ(遅筋)は筋繊維が細く大型のミトコンドリアを持つ特徴があります。
酸化酵素活性は低く、グリコーゲンは少ないです。

ミトコンドリアについてはこちらの記事を参考に

【ロードバイク】ミトコンドリアを増やしてVo2max上昇!

タイプⅡ(速筋)の特徴
タイプⅡは解糖系酵素活性が高くグリコーゲンは多いです。
ミトコンドリアは小型で少ないのが特徴です。
タイプⅡ‐cもあります。
タイプⅡ‐cは成熟した筋には見られず、胎生期の筋の一部や再生中の筋に見られます。

タイプⅡ‐cは出生後はなくなるよ!


タイプは優位の筋によって分けられます。
一つのタイプが55%を超えるとそのタイプで呼ばれます。

55%をこえるとそのタイプが優位となるよ


ただし、タイプⅡはタイプⅡ‐aとタイプⅡ‐bを併せて超えた場合に白筋と呼びます。
体表に近いほど白筋が多く、骨に近い部位は赤筋と中間筋が多いです。

太ももの前側は疲れやすく、後側は疲れにくい理由は筋タイプ

筋タイプはペダリングに大きく影響

太ももの前側を使ったペダリングが疲れやすいのは、筋タイプを理由に説明できるよ



タイプⅠ(遅筋)が多い部位は大腿二頭筋(ハムストリングス)、長腓骨筋、ヒラメ筋、脊柱起立筋があります。

大腿二頭筋(ハムストリングス)を使ったペダリングが疲れにくいのは遅筋の割合が多いのも関係しているよ!


タイプⅡ(速筋)が多い部位は大腿直筋、上腕二頭筋、大胸筋があります。

太ももの前の筋肉は大腿直筋
速筋の割合が多いのでスプリント力はあるけど疲れやすいよ

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スプリントで使う太ももの前側は瞬発力がありますが、すぐに疲労します。
太ももの前側はゴールスプリントなど、必要な時のみ使います。
ロードレースの大半は持久力が必要です。
太ももの後ろ側を意識したペダリングが有効です。

加齢により速筋は委縮

筋繊維タイプの決まり方

速筋・遅筋の割合はトレーニングで変わるの?

人の筋肉のタイプは胎生期の20週齢頃からタイプⅠ(遅筋)、タイプⅡ(速筋)へ分化します。
新生児はタイプⅠ(遅筋)が多いです。

胎内の赤ちゃんは遅筋タイプだよ!

一卵性双生児の筋繊維タイプが同じであることから、筋繊維タイプは生まれつき決まっているという説が有力でした。
しかし、最近の研究では生まれた時は同じだった一卵性双生児の筋繊維タイプが30年後には異なることが発見されました。

生まれたときは同じ筋繊維タイプなのにその後の生活習慣で変わる可能性があるんだね


筋繊維タイプを変えることが出来るのかはまだ結論が出ていません。

速筋・遅筋の割合がトレーニングで変えられるかは、まだ分かっていないよ


加齢による影響

年を取ると、誰でも遅筋タイプになるよ

年齢を重ねるとタイプⅡ(速筋)の筋繊維が委縮することが知られています。
栄養性因子の減少が原因と考えられています。

体の部位によって委縮する筋タイプは異なります。

  • タイプⅠ(遅筋)が多く委縮する:横隔膜筋、肋間筋
  • タイプⅡ(速筋)が多く委縮する:上腕二頭筋、上腕三頭筋、大腿直筋

横隔膜筋や肋間筋は体内の深部にあります。

上腕二頭筋、上腕三頭筋、大腿直筋は体表にあります。

体表にある筋肉ほど速筋の割合が高く、加齢で委縮します。

太ももの前の筋肉はスプリント能力に関係するよ
加齢とともにスプリント能力が下がる原因の一つだね


若齢でタイプⅠ(遅筋)が多い筋はタイプⅠがより委縮します。
逆にタイプⅡ(速筋)が多い筋はタイプⅡがより委縮します。

筋肉の萎縮は40歳代から始まります。

委縮するのは主に速筋で、遅筋はあまり委縮しません。

マラソンは40代、50代が20代と遜色ないタイムで走れます。

これは、遅筋が加齢により委縮しに難いことも関係しています。
人以外の動物では、老化に伴いタイプⅡ(速筋)が消失する場合があります。

人は加齢によりタイプⅡ(速筋)が消失することはありません。

人は加齢で速筋の割合は減るけど、ゼロにはならないよ


老化により運動ニューロンの数が減少するため、速筋の割合が減ると考えられています。

 

筋肉を動かす指令を出す運動ニューロンが減るから、筋繊維も減るのかも

まとめ

筋肉繊維は3タイプあるよ。
速筋、遅筋、中間筋だね

このタイプは生まれつき決まっているけど、生活習慣で変わる可能性もあるんだね

走る速度を測れば自分のタイプを予測することができるよ

太ももの前は速筋が多くて裏側は遅筋が多いんだね

速筋が多い部位や遅筋が多い部位を知ることでロードバイクトレーニングに活かせるね!

年を取ると速筋は委縮するけど、遅筋はあまり委縮しないんだね!

ロードバイクトレーニングは持久系運動です。

ロードバイクトレーニングが好きな人は、中間タイプか遅筋タイプが多いと思われます。

遅筋は加齢による委縮が少ないのでロードバイクトレーニングは末永く楽しめる趣味と言えます。

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