ロードバイクのテンポトレーニング徹底解説【効果・リスク・トレーニングメニュー】

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テンポトレーニングの目的は有酸素能力の向上

テンポトレーニングの目的は有酸素能力の向上。FTPの76%から90%の強度だよ


 

テンポトレーニング=会話できる強度

テンポトレーニングはFTPの76%から90%の強度です。

同じく、有酸素能力向上に効果のあるスイートスポット強度の少し下になります。
数時間維持できる強度です。

スイートスポットトレーニングについてはこちらの記事を参考に

スイートスポットトレーニング 時間効率重視でロードバイクトレーニング!向いている人は?やり方は?時間は?強度は?ZWIFTワークアウトは?疑問を全て解決!

テンポ走は会話しながら走れるくらいのペースだね


練習仲間と短い会話ができる強度のトレーニングです。
会話は出来ますが、途中で息継ぎが必要な強度です。
レース中の集団の中はテンポペースであることが多いです。

グループライドのテンポトレーニングは要注意

グループライドはペースが上がりがちなので注意が必要


トレーニング仲間とテンポトレーニングするときは要注意です。
グループの先頭がテンポ強度だと、後ろは強度が低くなります。
テンポトレーニングはパワー強度を保つことが最も重要です。
グループライドは、ペースが上がりがちです。
途中でレースのようになっては、トレーニングの目的から外れてしまいます。
テンポトレーニングを厳密にしようとするなら、一人でトレーニングしましょう。
テンポトレーニンは、持久走と併用してトレーニングすることが多いです。
持久走はFTP50%から75%の強度です。
テンポトレーニングも持久走も有酸素能力向上に効果があります。

種類FTP比
テンポ76%~90%
スイートスポット88%~94%
持久走50%~75%
目的のパワー値を維持することが最重要
テンポトレーニングで最も重要なことは目的のパワー値を維持することです。
上がっても下がってもいけません。
トレーニング終了後はパワーデータを見直し、目標値から外れた時間をチェックしましょう。
 

目標パワー値から外れる時間を極力少なくしよう

上りはパワーが上がりすぎて、下りはパワーが下がりすぎるから気を付けよう

 

テンポトレーニングの効果

テンポトレーニングにはメリットがたくさんあるよ

有酸素能力の向上

最大の目的は有酸素能力の向上


テンポ走の最大の目的は有酸素能力を向上させることです。
有酸素能力は、レースの種類や距離に関係なく全てのサイクリストに必要な能力です。

有酸素能力についてはこちらの記事を参考に


テンポ走より強度の高いスイートスポットトレーニングは時間効率が良いです。

有酸素能力が低いと、スイートスポットトレーニングを繰り返すことは難しいです。

テンポトレーニングで有酸素能力を上げてからスイートスポットトレーニングに挑戦すると無理なく移行できます。
FTP強度で1時間トレーニングすることは効果絶大です。
毎日繰り返せばかなり強くなるでしょう。
しかし、ほとんどの人には不可能です。

テンポトレーニングは無理なく続けられるよ

 

FTP向上についてはこちらの記事を参考に

 

数時間のテンポ走や持久走は繰り返しトレーニングすることができます。
テンポ走は効果の出やすいトレーニング方法です。
初心者が正しい方法でトレーニングすれば、3か月から6か月で有酸素能力がかなり向上します。

テンポ走は効果が実感しやすいトレーニングだよ

テンポ走の効果

テンポトレーニングの効果はこんなにあるよ

血漿量の増加
ミトコンドリアの増加
筋グリコーゲンの増加
遅筋肥大
筋毛細血管の増加
VO2MAX向上
テンポ走の効果

テンポトレーニングに向ている人

テンポトレーニングはこんな場合に向いているよ


週末にロングライド出来ない人

テンポトレーニングは週末のロングライドの代わりになるよ


基礎を作るためのベーストレーニングに、ロングライドは効果絶大です。
休みが雨や用事などで、練習できないことがあります。
そんな時はテンポトレーニングで代用できます。
数時間ローラー台に乗るのは困難です。
しかし、1時間半くらいなら乗る事ができます。

雨でロングライドが出来ない時は室内でテンポトレーニングしよう


86%から90%FTPで20分×3セットや60分することで、ロングライドと似た効果が得られます。
ベーストレーニング初期に筋力トレーニングに集中したい人

筋トレと併用すると持久力が落ちるのを防げるよ


冬のベーシックトレーニング初期に、筋トレで筋力アップすることは、レースシーズンに向けて必要なトレーニングです。

筋トレとテンポトレーニングを併用すると、効果的です。
筋トレとテンポトレーニングを併用することで、筋力アップしながら持久力を維持できます。

筋トレについてはこちらの記事を参考に

ロードバイクに筋トレが必要な理由とやり方!
長距離レースに出場予定

超長距離レースには有酸素能力が絶対必要


超長距離レースに出場予定の人はテンポトレーニングが必要です。
持久強度に比べて、より短時間でTSSを稼ぐことができます。
時間当たりのカロリー消費も多くなります。
持久強度で3時間トレーニングすると150TSS程度です。
テンポトレーニングは1時間で70TSSから80TSSになります。
1時間半なら105TSSくらいです。
時間は半分なのに、多くのTSSを稼げます。

TSSだけがトレーニングの指標ではないけど、テンポトレーニングはTSSが高くなるよ

TSSについてはこちらの記事を参考に


週末のロングライドで疲労している

週の真ん中にテンポトレーニングを挟むことでベーストレーニングが捗るよ


冬のベーストレーニングで、週末にロングライドすることは、有酸素能力向上に非常に効果的です。

週末のロングライドの効果を維持するために週の途中にテンポトレーニングします。
月曜日に休養し、火曜日に高強度トレーニング、水曜日にテンポトレーニングします。
週の途中でテンポトレーニングを取り入れることで、週末のロングライドの効果を維持できます。
トレーニング時間が十分にとれない

テンポトレーニングは時間効率の良いトレーニングだよ


ロングライドは有酸素能力向上に非常に効果がありますが、時間がかかります。
毎週末にロングライドの時間がとれない場合は、テンポトレーニングで代用する方法があります。
週に1回から2回の高強度トレーニングとテンポトレーニングを併用することができます。

テンポトレーニングのやり方

最初は20分を目標にしよう

最初の目標は20分
低い強度のトレーニングほど、長く乗る必要があります。
テンポトレーニングより強度の低いFTP50%から75%の持久走は、数時間走らないと効果は薄いです。
30分程度の持久走トレーニングは、ほぼ効果がありません。

ロングライドは低い強度で長く走ると効果的


テンポトレーニングは持久走トレーニングより強度が高いので、時間は少し短くなります。

テンポトレーニングは持久走より短くて良いんだね

初めての人は20分を目標にしよう


初めてテンポ走する場合の目標は20分から30分です。

少しづつ回数と時間を増やす

回数と時間を少しづつ増やそう


テンポペースで20分走れるようになったら、次は15分×3回を目指しましょう。
次は20分×4回と徐々に伸ばしていきます。
アマチュアレベルなら120分が目標です。
テンポペースで120分走れるようになればレースでも上位に食い込めるはずです。

最終目標は120分のテンポ走

目安は自分の出るレースの時間です。
自分の目標とするレース時間以上はテンポペースで走れるようになりましょう。
FTP強度でばかりトレーニングしていると、FTPは向上するかも知れません。
しかし、レース後半に失速するようになります。

FTP強度のトレーニングばかりだとレース後半に失速するよ


テンポトレーニングの頻度

テンポ走は週2回が理想


20分×2回や30分×2回のテンポトレーニングを週2回程度が理想です。
週末は持久トレーニングを3時間から5時間することで有酸素能力が向上します。
テンポトレーニングに慣れてきたら、週末の持久トレーニング中にテンポトレーニングを混ぜます。

持久走の中にテンポ走を混ぜるのも効果的だよ

テンポトレーニングの注意点

テンポトレーニングは疲労が溜まりやすい

テンポトレーニングは疲労蓄積に注意
持久トレーニングに比べて、テンポトレーニングは疲労度が高くなります。
テンポトレーニングはTSSが高くなるので、CTLが上昇していきます。
CTLの上昇にばかり集中すると本来の目的を忘れてしまいます。

CTLを上げる事が目標になりがち

春に燃え尽きる可能性
冬の3か月間にテンポトレーニングを繰り返しCTLを上昇させ続けると、春にオーバートレーニングに陥る可能性があります。
レースシーズンに躍進するために冬を過ごしたのに、逆に燃え尽きてしまいます。
テンポトレーニングは効果が高い素晴らしい練習方法です。

有酸素能力の向上が体感できるので、夢中になってしまいます。

テンポトレーニングは、やり過ぎに注意です。
CTLを過度に上昇させないように調整しましょう。

CTLについてはこちらの記事を参考に

CTL・ATL・TSBって何!?パワーメーターでパフォーマンス調整!
適度にロングライドを挟むことで、燃え尽きを予防できます。

【初心者・中級者・上級者】テンポトレーニングメニュー

テンポ走の練習メニューだよ


初心者

最初はテンポ強度に慣れよう


初めてテンポトレーニングする場合は短い時間を繰り返しボリュームを稼ぎます。

ウォーミングアップ①10分
ウォーミングアップ②1分:ケイデンス120回/分×3セット
ウォーミングアップ③10分:FTP70%
メインセット30分:FTP76%~90%×2セット(インターバル間レスト3分)
クールダウン15分
テンポトレーニング:初心者

トレーニング時間は2時間です。

メニューの中で、テンポ強度が70分間あります。

テンポ強度を30分間に区切ることで、集中力をキープします。

中級者

テンポ走を90分間するよ

有酸素能力が上がってきたら、時間と回数を増やします。

ウォーミングアップ①10分
ウォーミングアップ②1分:ケイデンス120回/分×3セット
ウォーミングアップ③10分:FTP70%
メインセット90分:FTP76%~90%
クールダウン15分
テンポトレーニング:中級者

トレーニング時間は初心者向けと同じ約2時間です。

短く区切っていたメインセットを長くします。

90分間テンポ走することで有酸素能力が大幅に向上します。

上級者

テンポペースで120分走れるようになればレースで集団から脱落しなくなるよ

ウォーミングアップ①10分
ウォーミングアップ②1分:ケイデンス120回/分×3セット
ウォーミングアップ③10分:FTP70%
メインセット120分:FTP76%~90%
クールダウン15分
テンポトレーニング:上級者

テンポトレーニングの最終目標は120分です。

テンポペースで120分間走れればレースで集団から脱落しなくなります。

 

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