ZWIFT「カテゴリー詐欺」を防止するカテゴリー強制の基準と仕組みを徹底解説

Contents

ZWIFTのレースカテゴリーとは

パワーに応じたカテゴリー分け

ZWIFTレースは、パワーに応じてカテゴリー分けされています。

パワーを示す指標の一つがパワーウェイトレシオです。

自分のFTPを体重で割って、パワーウェイトレシオ(体重1kgあたりのFTP値)を算出します。

(例)FTP250Wで体重65kg

FTP(W/kg)=3.85W/kg

この場合、パワーウェイトレシオが3.85W/kgだからBカテゴリーになります。

ZWIFTは独自のパワー指標を使っています。

zMAPとzFTPです。

zFTPについてはこちらの記事を参考に

FITNESSでZWIFTのFTP・MAP・VO2MAX・Peak Powerを見る方法

スマートトレーナーに特化した指標を使う事で、より公正なレースを目指しています。

FTPについてはこちらの記事を参考に

【ロードバイクFTP判定】自分のFTP 高いor低い?国内プロ・海外プロと比較!

カテゴリー詐欺を防止するための「カテゴリー強制」

ZWIFTのレースは、ロードバイク初心者からトッププロまで様々な人が参加します。

初心者がトッププロと同じレースに参加すると一瞬で千切られ、レースが終わります。

FTPに応じたカテゴリー分けをすることで、誰でも上位争いができる仕組みになっています。

FTPについてはこちらの記事を参考に

ロードバイクのFTPが低下する8つの原因と対策

上位のカテゴリーで勝てる力があるのに、下位のカテゴリーにあえて参加するのが「カテゴリー詐欺」です。

カテゴリー詐欺を容認すると、下位のカテゴリーに参加する人が平等にレースできなくなります。

カテゴリー分けする意義も薄れます。

カテゴリー強制が導入される前は、CグループのトップがAグループの上位と同じパワーという場合が多くありました。

カテゴリー詐欺をする心理

以前のカテゴリーは、完全に自己申告でした。

ZWIFTは個々のライダーのパワーを含む走行データを持っていますが、カテゴリーには反映されませんでした。

レース参加者は、レース前にアプリでカテゴリーをタップするだけです。

リアルレースでは、初心者カテゴリーで何度も勝てば、上のカテゴリーへの昇格が義務付けられることがあります。

ZWIFTレースに昇格のシステムはありません。

強制的なアップグレードがないので、下のカテゴリーに留まり続けることがあります。

カテゴリーが一つ上がると、途端に勝つのが難しくなります。

CカテゴリーとBカテゴリーは大きな違いがあります。

BカテゴリーとAカテゴリーも、全くレベルが違います。

今まで先頭集団についていけたのに、カテゴリーが上がると途端に困難になります。

カテゴリーを上げるメリットがないため、下のカテゴリーに留まり続けてしまいます。

下の画像は、カテゴリー強制が導入される前のCカテゴリーのレース結果です。

ほぼ1時間レースでした。

トップ10の選手の中で、Cカテゴリーのパワーウェイトレシオである2.5~3.1W/kgなのは3名だけでした。

カテゴリー詐欺はチートの一種です。

チートについてはこちらの記事を参考に

【本当にあったZWIFTチート事件】チーターと運営の終わりなき戦い

「カテゴリー強制」の仕組みと基準

カテゴリー詐欺を防止するための新しい試みとして、「カテゴリー強制」が導入されました。

カテゴリー強制は、ユーザーからの要望が多かったシステムです。

カテゴリー強制により、ユーザーは低いカテゴリーにエントリーできなくなります。

ZWIFTが過去のパワーデータを反映させ、最適なカテゴリーが割り振られます。

データは過去2か月分が反映されます。

カテゴリー強制が実施されるレースでは適正カテゴリー以外はタップできなくなります。

新規登録した人は、データが蓄積されていません。

データの蓄積が進めば、参加するカテゴリーが限定されるようになります。

カテゴリー強制されるレース

カテゴリー強制されるかどうかは、レースの主催者が決めます。

全てのレースにカテゴリー強制がある訳ではありません。

レースによっては、カテゴリー強制がないものもあります。

カテゴリー強制は、ZWIFTコンパニオンアプリに表示されます。

カテゴリー強制が分かりやすく表示されます。

過去のデータに基づいて、最適なカテゴリーにのみエントリーできます。

2022年10月からの新しい画面

ZWIFTレースの60%以上にカテゴリー強制が導入されています。

カテゴリーを分ける基準は下の表のとおりです。

カテゴリーを決める指標はzMAPとzFTPが使われます。

zMAPとzFTPはZWIFTオリジナルの指標です。

zMAPは、VO2MAXが基準になります。

zFTPは、FTPが基準になります。

ZWIFTはzMAPとzFTPの計算方法を明らかにしていません。

zMAPとzFTPについてはこちらの記事を参考に

FITNESSでZWIFTのFTP・MAP・VO2MAX・Peak Powerを見る方法

カテゴリーzMAPzFTP
A~5.4W/kg4.2W/kg ~
B4.2W/kg~5.3W/kg3.4W/kg ~4.1W/kg
C3.3W/kg~4.1W/kg2.6W/kg~3.3W/kg
D~3.2W/kg~2.6W/kg
E
オープンレース
カテゴリーzMAPzFTP
A5W/kg~3.9W/kg~
B4.2W/kg~4.9W/kg3.3W/kg~3.8W/kg
C3.5W/kg~4.1W/kg≥2.6W/kg~3.2W/kg
D~3.4W/kg~2.5W/kg
EN/AN/A
女性限定レース

カテゴリー強制によってZWIFTレースは平等になる!?

カテゴリーの境界線にいる人は、上のカテゴリーに振り分けられる可能性があります。

カテゴリー強制に使われるパワー値は、過去60日分です。

体調不良などでトレーニングを休んだ場合は、現在の自分よりも高いカテゴリーに振り分けられます。

カテゴリー強制を解除する方法はありません。

60日間が経過し、適正なカテゴリーに振り分けられるのを待つ必要があります。

低いパワーを出し続けると、カテゴリーが下がります。

レースの順位ではなく、パワーデータに基づいてカテゴリー分けされます。

カテゴリー強制で公平・公正なレースになる!?

激坂が続くヒルクライムや短時間高強度のクリテリウムなど、ZWIFTレースは様々なコースがあります。

ヒルクライムは体重の軽い人が有利です。

クリテリウムは体重が重く、パワーの絶対値が高い人が有利です。

ZWIFTレースについてはこちらの記事を参考に

ZWIFTレースに勝つ5つのアイテム 正攻法とミステイク 

カテゴリー分けに反映されるデータは、FTPだけではありません。

推定VO2MAXやMAPテストのデータも含まれます。

カテゴリー分けは、コース特性に応じて行われる可能性もあります。

能力に応じたカテゴリー分けが実施されれば、より公平なレースになる可能性があります。

下のカテゴリーにエントリーしていた人は、レースに勝つことがかなり困難になりそうです。

今後は、レース主催者が体重や年齢別にカテゴリーを自由に設定できるようになる可能性もあります。

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