雨のロードレースレース!するべき対策は!?
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雨のロードレースの対策
一生懸命トレーニングして挑むロードレース!
しかし、非情にも雨。
レースの日に限って雨が降りがち・・・
雨のロードレースでするべき対策は何でしょうか?
雨の日にトレーニングすると人に何が起きるのかを知っていればするべき対策も分かります。
レース当日の天気はコントロールすることは出来ませんが、正しい対策をすればベストのパフォーマンスを出すことができます!
雨は人の体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
寒い日についてはこちらの記事を参考に
論文を基に検証
今回は論文を基に検証してみましょう。
中性温環境下における降雨が走運動中のヒトの体温調整エネルギー代謝反応に及ぼす影響
降雨による身体冷却がヒトの体温・エネルギー代謝反応に及ぼす影響
伊藤 僚 日本福祉大学
寒冷下運動負荷時の体温調整反応と寒冷血管反応に及ぼす体力水準の差異
長崎大学 菅原 正志 他
寒い日の雨のレース
寒い日の雨レースは最悪だね。
モチベーションも下がるよ~
低温の雨が体に及ぼす影響
5℃で雨が降った屋外をVo2max強度の70%で走行した場合に体に与える影響を調べました。
5℃の雨の日だから状況は最悪だね!
寒い環境では皮膚表面の血管が収縮し、断熱性を上げようとします。
運動開始直後は体の中心部の温度が一時的に低下しますが、運動を続けると上昇していきます。
中心部の温度を上げるためにエネルギー消費量が増加します。
体の中心部の温度を上げるためにエネルギー消費量が増えるよ!
皮膚の血管が収縮することにより筋温が低下します。
筋温が低下すると筋血流量が低下します。
血流量が減少すると無酸素状態になるため無酸素性エネルギーが高くなります。
そして血中乳酸濃度が高くなります。
皮膚の血管が収縮→筋血液量の減少→無酸素状態→無酸素性エネルギーの増加→血中乳酸量の増加
というメカニズムなんだね
血中乳酸濃度が上がるもう一つの理由としてエピネフリンがあります。
寒さによりによってエピネフリンの分泌量が増えます。
エピネフリンは筋グリコーゲンの分解を促進するので血中乳酸濃度が高くなります。
酸素消費量も高くなります。
エピネフリンは心拍数の増加や気管支拡張の作用もあるよ
別の実験では、雨が降った5℃の環境でVo2maxの80%の強度で60分間運動しました。
直腸温は雨が降っていない場合に比べて高くなりました。
皮膚温は低くなりました。
酸素摂取量や主観的運動強度(きつく感じるかどうか)、心拍数、血中乳酸濃度は運動開始後10分と40分以降に雨が降っていない場合と比べて悪い結果でした。
寒い雨の日に人の体に起きること
寒い雨の日に体に起きることをまとめるよ!
寒くて雨が降っている環境では皮膚温が下がります。
皮膚温は運動終了まで下がったままです。
皮膚温が下がることにより血管が収縮し、筋肉が無酸素状態に近くなります。
無酸素性エネルギーが増えるため、血中乳酸濃度が上昇します。
酸素消費量も多くなります。
皮膚の温度が下がることで血中乳酸濃度が上がるんだね!
体の中心の温度は運動開始後10分間は低くなります。
実験により運動を続けると上昇し、雨が降っていない場合と変わらなくなる時と高くなる時がありました。
体の中心の温度は雨が降っている時と変わらないか高くなるよ!
体温を上げるためにエネルギーが消費され、心拍数は上昇します。
よって持久力は低下します。
冷えた体を温めるためにエネルギー消費量が増えるんだね
温かい日の雨のレース
気温が24℃の温かい日の雨ならどうなるの?
気温が比較的高い場合はどうでしょうか。
実験は雨と風が再現できる実験室で行いました。
24℃に設定された室内でトレッドミルをVo2maxの70%強度で30分走行します。
走っている環境を再現するために前から風を当てました。
直腸温、皮膚温、酸素摂取量、心拍数、主観的運動強度、血中乳酸濃度を測定しました。
酸素摂取量、主観的運動強度は雨が降っていても影響はありませんでした。
温かければ雨が降っていてもきつく感じないよ!
直腸温は運動開始後5分は低くなりますが、その後は同じでした。
体の中心の温度は一時的に下がるけどすぐに戻るんだね!
皮膚温は運動開始後5分から運動終了まで低いままでした。
血中乳酸濃度は運動開始10分は高かったが、その後は同じでした。
皮膚温は低いままだけど、血中乳酸濃度が上がるのは最初だけだったよ!
温かい雨の日に人の体に起きること
皮膚の温度は寒い時と同じように低下します。
レース中に改善することはありません。
気温に関係なく、皮膚の温度は下がるんだね!
24℃の環境で雨が降ってもエネルギー消費量に変わりませんでした。
体の中心部の温度は一時的に下がるがすぐに上昇します。
血中乳酸濃度は運動開始後10分に高くなるがその後は同じになります。
寒い日の雨に比べて影響は少なくなるね!
屋外トレーニングが多い人なら・・・
雨の日でも外でトレーニングしている人は雨のレースに強くなるの?
普段から屋外でトレーニングしている人は寒さの影響を受けにくくなります。
長期間寒い環境でトレーニングすると熱生産性が向上し耐寒性が高くなります。
普段から寒い屋外でトレーニングすると寒さに順応するよ!
人は寒さに順応する能力があります。
寒い環境に多く晒されることにより体内の熱生産性が上がります。
同じ気温なのに夏と冬では感じ方が違うのはそれぞれの季節に順応しているためです。
Vo2maxの高い人と低い人を比較した場合、Vo2maxの高い人の方が体温調整機能が高く、寒い環境に適応することができました。
皮膚の表面温度も高く保てました。
Vo2maxの高い人は練習量が多いので屋外でトレーニングする機会が多く、寒冷順化が進んでいるためと考えられます。
筋量も関係すると考えられます。
Vo2maxの高い人は低い人より屋外でトレーニングする機会が多く、筋量も多いので雨のレースに対応しやすくなるよ!
雨の日のレース対策
皮膚温を下げない
皮膚温を下げないことが重要です。
皮膚温が下がると血管が収縮します。
筋肉へ流れる血液量が減ることにより無酸素性エネルギーが増えます。
結果として乳酸濃度の上昇と疲労を招きます。
一番重要なのは皮膚温を下げないこと!
皮膚温を下げないようにするにはどうすれば良いの!
そのためにジェルの活用は有効です。
各社からホットジェルが発売されていますので、有効活用すると良いでしょう。
商品によっては唐辛子成分が入っています。
肌荒れする人にはワセリンもおススメです。
体の中心温を下げない
雨の日のレースは何も対策をしないと開始後5分から10分は体の中心温度が下がります。
気温が5℃の場合はその後も下がり続ける場合があります。
気温が24℃なら徐々に体の中心温度は上がります。
気温に関わらず、最初の5分から10分は体温が下がるんだね
体温の低下はエネルギー代謝反応に悪影響を与えるので避けるべきです。
温かい場所でウォーミングアップを十分にすることで最初の10分間の温度低下を防げます。
気温が低ければ低いほどウォーミングアップは有効です。
ウォーミングアップを十分にすることで最初の体温低下を抑えられるよ!
補給を十分にとる
体温を上げるために雨が降っていないレースに比べてエネルギー消費量が増えます。
雨の日のレースは普段に比べて補給を多く摂るように心がけましょう!
雨の日はエネルギーが消費されるよ!
普段から雨の日も外でトレーニングする
雨の日でも外でトレーニングすることが最強の雨の日のレース対策かも知れません。
寒さに順応できるうえに、ウェット路面でのテクニックも上がります。
雨のレースに対する心理的な抵抗感も少なくなります。
雨の日のレースに強くなりたいなら雨の日でも外で走るのが一番!
それが嫌だからこの記事読んでるんだけど・・・