筋トレはロードバイクにとってメリットしかない理由と正しい筋トレのやり方
Contents
目次
ロードバイクに筋トレが必要な理由
筋トレのデメリットはゼロ
ロードバイクのトレーニングに筋トレは必要か。
長年論争になっていることですが、答えは既に出ています。
ロードバイクのトレーニングに筋トレは必要です。
ダンベルやバーベルを使った筋トレが必要です。
ロードバイクでトレーニングする目的は、人それぞれです。
レースで勝ちたいという人から健康を維持するためという人もいます。
多くの人が、より大きな力でもっと長時間ペダルを踏めるようになりたいと願っています。
ロードバイクに必要な筋肉群
ロードバイクで使う筋肉は大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋などです。
多くが、下半身の筋肉です。
適正なフォームを維持するには、上半身の筋肉や、全身の関節可動域を大きくする必要もあります。
長時間ペダルを力強く踏み込むには、臀部を安定させ体幹を鍛える必要があります。
強い体幹は、上半身の筋肉から生まれます。
臀部を安定させるには、股関節の筋肉群を鍛える必要があります。
筋力が増えることにより、踏み脚が強くなりスプリント力の向上やヒルクライム能力が向上します。
より力強いペダリングでより長時間踏むことができるようになります。
筋肉の力は、筋断面積に比例します。
筋肉の力と筋肥大は切り離せないものです。
関節可動域(ROM)についてはこちらの記事を参考に
健康にロードバイクトレーニングしたい!!関節可動域(ROM)の話
脚が太ければスプリント力が増す、という実験結果も出ています。
スプリント力は、トラック競技だけでなくロードでも絶対に必要な能力です。
脚の太さがスプリント力に直結することについてはこちらの記事を参考に
筋トレでロードバイクが速くなる方法
筋トレのも目的は筋力の向上
筋トレとは、時間をかけてトレーニングし、力を生み出す能力を高めることです。
筋力の向上を生まないのであれば、筋トレになり得ません。
正しいフォームとプロセスを経れば、必ず筋力は向上します。
低重量・高回数の筋トレは筋肥大しにくい
最も効果的に筋肥大する方法は、10回から12回持ち上げられる重量で筋トレすることです。
何回も挙げられる重量で筋トレしても持久力は鍛えられますが筋肥大はしません。
軽い重量でトレーニングするならロードバイクに乗った方が良いよ
持久力を鍛える目的なら、ロードバイクでトレーニングするのが合理的です。
10回から12回持ち上げられる重量でトレーニングするのに最も適した方法は、筋トレです。
腕立て伏せや腹筋運動を何十回とやる方法は、持久力を高める方法です。
筋肥大には不向きです。
筋トレ=レジスタンストレーニング
バーベルやダンベルを使ったトレーニングを一般的には筋トレと呼びます。
正しくは「レジスタンストレーニング」です。
筋トレが「筋肉を鍛えるためのトレーニング」という意味ならば、ロードバイクを使ったトレーニングもウォーキングも大きな意味で「筋トレ」です。
ここでは、バーベルやダンベルを使って目的の筋肉に負荷をかけるトレーニングという意味でレジスタンストレーニングと言います。
なぜレジスタンストレーニングがロードバイクに有効なのか
自重トレーニングは難しい
自分の体重を使った自重トレーニングは、手軽に取り組めます。
しかし、筋肥大させるにはとても難しい上級者向けのトレーニング方法です。
バーバルやダンベルを使わず自分の体重を使う自重トレーニングは大きなメリットがあります。
道具が必要なく、場所も選ばない素晴らしいトレーニング方法です。
しかし、自重トレーニングで筋肥大するのは非常に難しいです。
高度な知識とテクニックが必要です。
手軽に始めることができますが、最大限の効果を発揮させるのは難しい上級者向けのトレーニングです。
自重トレーニングでも、最初は筋力が向上します。
自重トレーニングのみで長期的に筋力を向上させるのは困難です。
不可能ではありませんが、多くの場合は筋力の向上が停滞します。
自重トレーニングにはないレジスタンストレーニングの利点
バーベルやダンベルを使ったレジスタンストレーニングは、重量を小刻みに変えることが出来ます。
効率的に筋肥大するためには、負荷を少しずつ増やしていく必要があります。
同じ負荷で長期間筋トレしても、筋肥大はあまり進みません。
10回から12回挙げられるようになれば、重量を増やす必要があります。
これを「過負荷の原理」と呼びます。
「過負荷の原理」は筋肥大するための絶対的な決まり事
少しづつ負荷を増やすことが重要
ダンベルやバーバベルを使って負荷をかけると聞くと、多くの人が100kg以上を担ぐボディビルのトレーニングをイメージします。
しかし、負荷はほうきの柄くらいから始めても良いのです。
負荷を小刻みに増やすことが大切です。
過負荷の原理を最も簡単に行えるのが、バーベルやダンベルを使ったレジスタンストレーニングです。
レジスタンストレーニングは、計画的に重量を増やすことが大切です。
前回のトレーニングで、どれだけの重量を扱えたかを把握します。
前回のトレーニングを踏まえて、今日の使用重量を決めます。
使用重量を少しづつ増やせば、筋力は向上し続けます。
レジスタンストレーニングのメリット
偏った体の使い方をするロードバイク
ロードバイクのトレーニングは、下半身の筋肉のみに負荷がかかりがちです。
多くの場合、持久力重視のトレーニングになりがちです。
ペダリングという特殊な動作のために、関節の可動域も狭いです。
ロードバイクのみでトレーニングしていると、偏った体の使い方になりがちです。
長期的には故障の原因になります。
ロードバイクに必要な体の一部分だけを鍛えることにより、短期的には速くなるかもしれませ。
しかし、長期的には故障の原因となります。
体の一部を鍛えるのではなく、全体を鍛えるべきという考え方は「全面性の原則」と言います。
ロードバイクだけでなく、スポーツ選手全体に言えることです。
レジスタンストレーニングをすることにより、体全体を鍛えることができます。
関節可動域についてはこちらの記事を参考に
健康にロードバイクトレーニングしたい!!関節可動域(ROM)の話
関節の可動域を増やす筋トレ
レジスタンストレーニングを適正に行うには、関節の可動域が大きいことが必要です。
代表的なレジスタンストレーニングに、スクワットがあります。
スクワットは、誰もが一度はしたことがあるトレーニングではないでしょうか。
スクワットは、しゃがんで立ち上がる動作です。
スクワットは単純な動作に見えますが、そうではありません。
正しいスクワットは非常に難しい動きで、関節の可動域が広くないとできません。
上半身と肩関節、股関節、足首の関節の可動域が十分に広くないと、正しいスクワットはできません。
正しいスクワットについてはこちらの記事を参考に
ロードバイクが速くなるスクワット徹底解説【フォーム・効果・注意点】
自分自身の関節の可動域が狭いことに、ロードバイクのトレーニングをしていただけでは気付かなかったかも知れません。
レジスタンストレーニングは関節の可動域が不足していることも教えてくれます。
関節の可動域が狭くて正しいフォームでスクワットができない人も多いよ
ロードバイクのペダルを回すのは、太ももの上下運動です。
太ももの上下運動には、股関節の屈伸と足首の可動域が重要です。
レジスタンストレーニングにより関節の可動域が大きくなればスムーズなペダリングができるようになり、故障を予防することができます。
骨密度の低下を予防
衝撃が少ないロードバイクは、骨密度が低くなりがちです。
レジスタンストレーニングは、骨密度を高くする作用もあります。
ロードバイクのトレーニングは、ペダルを回します。
ペダルを回す動作は、軸を中心に回転を生むモーメントの動作です。
レジスタンストレーニングは、物体を短くする圧縮の力がかかります。
ロードバイクのトレーニングは振動がありません。
モーメントの力のみかかるので骨密度が低くなりがちです。
骨密度の低下は、長期的には骨粗しょう症につながります。
骨折しやすくなるので、予防することが大切です。
レジスタンストレーニングは、機械的な負荷を体にかけることができます。
骨密度を上げるには、機械的な負荷が必要です。
水泳は、ロードバイクと同じように衝撃の少ない競技です。
水泳選手には、レジスタンストレーニングをする人と、しない人がいます。
骨密度はレジスタンストレーニングをする人の方が高いことが分かっています。
ロードバイクトレーニングと骨密度の関係についてはこちらの記事を参考に
ロードバイクばかり乗っていると骨がもろくなるって本当?ロードバイクトレーニングと骨密度の関係
筋トレをすると体重が増えてロードバイクが遅くなる?
筋トレで体重が増えるのか
筋トレで筋肥大すると、体重が増えてロードバイクが遅くなると心配する人が居るかも知れません。
週1回から2回のレジスタンストレーニングで、大幅に筋肥大は起こりません。
筋トレで体重を増やすのは難しいです。
ボディビルダーは、大腿部の筋肥大に最も苦労しています。
簡単に筋肥大するなら、ボディビルの素質があります。
筋力は筋断面積に比例しますので、筋肥大したなら体重増加のデメリット以上にメリットの方が大きいです。
筋肉のみで体重増加すれば、結果的にロードバイクが速くなります。
レジスタンストレーニングの欠点
間違ったフォームで筋トレすると必ず故障する
レジスタンストレーニングの唯一の欠点は、正しいフォームが難しいということです。
レジスタンストレーニングは、紀元前より行われてきたトレーニングです。
近代的なレジスタンストレーニングは、19世紀初めごろに始められました。
多くの人が長い時間と試行錯誤を重ねて、正しいフォームが開発されました。
正しいフォームなら故障のリスクは低い
正しいフォームとは効率的に負荷がかけられて、ケガをしないフォームです。
正しいフォームでレジスタンストレーニングすれば、ケガをすることはありません。
スクワットで、腰や膝が痛くなるという人がいます。
原因の多くは、フォームの間違いです。
レジスタンストレーニングを始めたばかりの頃は、使用重量が急速に伸びます。
面白くなって、重量を増やすことに夢中になってしまいます。
やみくもに重量を増やすと、必ずフォームが崩れます。
そしてケガをします。
ケガをすると「やっぱり筋トレは危ない」という結論に至ります。
レジスタンストレーニングが危ないのではなく、間違ったフォームが危険と言えます。
自分のフォームが崩れていないか、定期的にチェックしましょう。
レジスタンストレーニングが原因で、体のどこかが痛くなれば原因はフォームにあります。
トレーニングに慣れてきて重量を増やす頃が一番ケガしやすいよ
マシンではなくフリーウエイトで筋トレするべき理由
ジムにあるマシンのメリット・デメリット
ジムにあるマシンは見た目がかっこよく、鍛えている気にさせてくれます。
マシンは、体の一部のみを鍛えるのに特化しています。
マシンは、鍛える部位が限定されています。
人体は、体全体が一つのシステムとして機能します。
体を部位ごとに鍛えるのは、不合理です。
ロードバイクのトレーニンが主目的で、レジスタンストレーニングはそのための補助として行うのであれば、合理的ではありません。
マシーンでは、大腿四頭筋だけ鍛えることができます。
ハムストリングスだけトレーニングすることも可能です。
しかし、人体はハムストリングスを使わずに大腿四頭筋を動かすことはできません。
分割して鍛える必要は、低いです。
バーベルやダンベルを使えば、全身でバランスをとる必要があります。
一回のトレーニングで、全身をバランスよく鍛えることができます。
結論:ロードバイクトレーニングにはレジスタンストレーニングが必要
バーベルやダンベルを使ったレジスタンストレーニングは体全体を使うのでロードバイクトレーニングで陥りがちな偏った体になるのを防ぐことができます。
正しいフォームには全身の関節の可動域を大きくする必要があります。
体全体の筋力を増やし可動域を大きくすることにより故障を未然に防ぐことができます。
筋力を増やすこともレジスタンストレーニングの目的の一つですが、副次的な効果も大きいのが特徴です。
レジスタンストレーニングをするなら自重ではなく小刻みに重量が増やせるバーベルやダンベルを使いましょう。
ジムにあるマシーンは体の各部位を鍛えることができますが、総合的に鍛えるにはバーベルやダンベルを使うのが最も効果的です。
唯一の欠点はフォームが難しい事です。
正しいフォームでトレーニングしなければ必ずケガをします。
レジスタンストレーニングは正しくすれば筋力アップだけでなく関節の可動域を増やせてケガを予防できる素晴らしいトレーニングだよ
最初は抵抗があるかも知れないけど、ぜひ取り入れてみてね