ロードレース必勝トレーニング 春にやるべきメニュー6選

春は冬に作ったベースを基にレースシーズンに向けて大きくステップアップする時期です。
冬に有酸素能力を十分に高められていれば、1年前より強くなっていることを感じているはずです。
強くなった有酸素能力を基にしてレースに必要な力をつけるためのトレーニングを紹介します。

トレーニング前はウォーミングアップ、トレーニング後はクールダウンを十分に行います。

パワーメーターを使う場合のゾーンの設定は下の表のとおりです。

レベル種類FTP比(%)
回復走~55%
耐久走56%~75%
テンポ走76%~90%
乳酸閾値91%~105%
VO2MAX106%~120%
無酸素域121%~150%
神経系パワー最大限
パワートレーニングのレベル

冬のベーストレーニングについてはこちらの記事を参考に

Contents

①スプリントトレーニング

スプリントトレーニングの目的
スプリントは爆発的な力を発揮する瞬発力だけに目が向きがちです。
瞬発力も大切ですが同じくらいテクニックも必要です。
今回のトレーニングメニューでは2種類の力を鍛えられます。
最初は筋力とトルクです。
ペダルを強く踏む力を向上させます。
次は回転数を上げるためのテクニック向上です。
トルクを発揮できても回転数が上がらないとスピードは出ません。
最後はトルクと回転数を組みまわせたトレーニングです。
トレーニング中はできるだけスムーズなペダリングを心がけます。
自転車を激しく左右に振るとエネルギーが逃げてしまいます。
前進するための動きを心がけます。

スプリントトレーニングは脚がフレッシュな状態で行います。

休養日の翌日がベストです。

トレーニングの最初に行うことで高いパワーを出せます。

スプリントについてはこちらの記事も参考に

スプリントトレーニングのメニュー

メニューは3セクションあります。

スタンディングスタート・ローリングスタート・MAXスプリントです。

①スタンディングスタート15秒×4回(レスト3分)
②ローリングスタート15秒×4回(レスト3分)
③MAXスプリント15秒×4回(レスト3分)

スタンディングスタート

スタンディングでスタートします。

15秒後にケイデンス100rpmを超えないギアを選択します。

ギア比は53×17から53×19が理想です。

ローリングスタート

25km/hから30km/hでスタートします。

ケイデンス120rpmを超えるスプリントを15秒します。

MAXスプリント

スタンディングスタートとローリングスタートを組み合わせます。

25km/hから30km/hでスタートし全力でスプリントします。

ケイデンス、ギア比は自分が最適なものを選びます。

各セクションの間は3分間のレストを挟みます。

②ヒルリピートトレーニング

ヒルリピートトレーニングの目的
ヒルリピートの目的は5分間パワーの向上とリカバリー能力の向上です。
最初のセットと最終セットのパワー差は8%以内に抑えます。

最初のセットが平均300Wで上れたら、5セット目は276W以上を目指します。

ヒルクライムについてはこちらの記事も参考に

ヒルリピートトレーニングのメニュー

5分間×5セットゾーン5

短い急な上りで行います。
5分間ゾーン5で上り、その後下ります。
スタート地点を過ぎたら折り返し、再び上ります。
これを5本繰り返します。

③乳酸耐性トレーニング

乳酸耐性トレーニングの目的
FTP付近の強度で5分間×5セットのトレーニングします。
FTP向上が見込める他、3分間から5分間のパワーも向上します。
トレーニング中はパワーがFTP付近で上下します。
屋外でパワー値を完全にコントロールするのは困難です。
傾斜の緩やかな上りでトレーニングするとパワー値のコントロールがしやすいです。
下りはパワー値のコントロールが難しいのでインターバルトレーニングのコースとしては不適です。

乳酸耐性トレーニングについてはこちらの記事も参考に

乳酸耐性トレーニングのメニュー

1分間 VO2MAX強度ゾーン5
1分間 FTP強度ゾーン4
1分間 テンポ強度ゾーン3
1分間 FTP強度ゾーン4
1分間 VO2MAX強度ゾーン5
乳酸耐性トレーニング

5分間のセットの間はリカバリーを5分間から7分間とります。

リカバリーはゾーン1からゾーン2で軽くペダルを廻します。

完全に脚を休めないようにします。

④ペダリングスキルトレーニング

ペダリングスキルトレーニングの目的
ペダリング中はケイデンスにより使う筋肉が違います。
低いケイデンスは速筋を使います。
速筋を使うのでグリコーゲンを消費し、短時間で疲労します。
高いケイデンスは遅筋を使います。
遅筋を使うので脂肪をエネルギー源にして長時間のペダリングが可能です。
レース中は平坦をケイデンス90rpmで巡行した後に短い上りをケイデンス60rpmで駆け上がる場面があります。
この様な時は遅筋から速筋への切り替えが必要になります。
切り替えをスムーズにするにはケイデンスドリルに取り組むのが最適です。
異なるトルクが要求される場面に対応できるようになります。

トレーニングメニューの中に片脚ペダリングがあります。

片脚ペダリングはペダリングテクニック向上に有効なドリルです。

ペダリングは円運動ではありません。

以前は引き脚が重要視されていました。

6時から12時の下死点から上死点まで全ての場面でトルクをかける方法が推奨されていました。

一流のロードレーサーは12時から6時にかけて強く踏んでいることが分かっています。

最も強いトルクがかかるのは4時と5時間です。

6時から12時の下死点から上死点まではトルクがあまりかかりません。

片脚ペダリングでは脚の引き上げに集中しないようにします。

引き上げに意識が行くともう片方の踏み込みが遅れます。

2時から3時の間に踏み込むのでは遅すぎます。

片脚ペダリングでは踏み込みのタイミングを早めることを意識しましょう。

ペダリングスキルトレーニングのメニュー

①左右片脚ペダリング:30秒 90rpm(ゾーン3)×4回

②5分(ゾーン2) 80rpm~90rpm

③ケイデンスドリル 1分60rpm(ゾーン3)・1分110rpm(ゾーン3)×4回(セット間のレスト6分ゾーン2)

⑤減量トレーニング

減量トレーニングの目的
低強度・長時間のトレーニングをすれば誰でも脂肪を燃焼しエネルギーに変えられるようになります。
低強度・長時間のトレーニングは昔からの方法ですが、正しいトレーニングです。
しかし誰もが長時間のトレーニング時間を確保できるわけではありません。
トレーニング時間を長時間確保できない人はHIトレーニングでカロリーを消費します。
HIトレーニングとは高強度(High Intensity)トレーニングです。
1分間から3分間の短時間でも強度を上げることでカロリー消費が増加します。
スピードとパワーの向上も期待できます。
高い強度でトレーニングすると練習後も高い代謝を維持できます。
日中もカロリー消費が続くようになります。

有酸素トレーニングについてはこちらの記事も参考に

減量トレーニングのメニュー

7分(ゾーン3)×2セット間レスト5分
2分(ゾーン5)×3セット間レスト3分
30秒(ゾーン6)×4セット間レスト1分
減量トレーニングメニュー

各メニューの間はレストを5分間とります。

ウォーミングアップとクールダウンをしっかり行います。

⑥スイートスポットインターバル

スイートスポットインターバルの目的
スイートスポットトレーニング(SST)の目的は筋持久力の向上と乳酸閾値の上昇です。
スイートスポットインターバルの途中で無酸素域パワーを入れます。
レース中のアタックを想定しています。
無酸素域パワーはスプリントではありません。
ギアを2段から3段上げてFTP120%から150%を狙います。
無酸素域パワーの後は素早くスイートスポットまで戻します。

スイートスポットについてはこちらの記事も参考に

スイートスポットインターバルのメニュー

20分(ゾーン3上限からゾーン4下限)×2セット(セット間レスト5分)

※2分毎に20秒(ゾーン6)

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