オーバー・アンダーインターバルが乳酸除去能力を高める理由とZWIFワークアウト3選
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目次
オーバー・アンダーインターバルは乳酸除去能力を高める
オーバー・アンダーインターバルとは
オーバー・アンダーインターバルとは、FTPより上と下のパワーを交互に繰り返すインターバルです。
オーバーで蓄積した疲労を、アンダーで素早く回復させる必要があります。
オーバー・アンダーインターバルは乳酸除去能力を高める効果があります。
FTPパワーを一定で出すよりも、高い効果が得られます。
レース中に激しく上下するパワーに対応する力がつきます。
勿論、FTPを引き上げる効果もあります。
乳酸除去能力についてはこちらの記事を参考に
乳酸が溜まりにくい体になれば、ロードレースに勝てる理由と乳酸閾値上昇のためのトレーニング方法
オーバー・アンダーインターバルの体への影響
FTPより高いパワーでペダルを回すと、糖質が分解されます。
糖質を分解することにより、素早くエネルギーを生み出します。
糖を分解する副作用として、疲労原因物質の蓄積があります。
疲労原因物質が蓄積すると、パワー効率が悪化します。
より多くの酸素が必要になります。
疲労原因物質の上昇を神経が感知し、脳に運動を辞めるように指令を出します。
乳酸についてはこちらの記事を参考に
乳酸を知ってロードレースに勝つ方法 LT向上ZWIFTワークアウト
精神的に辛くなり、ペダルを止めたくなります。
FTPより低いパワーでペダルを回すと、疲労が回復します。
疲労原因物質が処理されます。
パワー効率が上昇します。
まだ運動を続けることができると、脳が考えます。
オーバーで起きること | アンダーで起きること |
疲労原因物質の蓄積 | 疲労原因物質の処理 |
パワー効率の低下 | パワー効率の上昇 |
脳が運動を辞める信号を受ける | 脳が運動を続けられると思う |
オーバー・アンダーインターバルが効果的な理由
オーバーで蓄積した疲労は、アンダーで回復させる必要があります。
インターバルのセット数が少なければ、回復は可能です。
セット数が多くなるほど、処理しきれなかった疲労が蓄積していきます。
心拍数も徐々に上昇していきます。
心拍数が高い状態のまま回復する能力が、身につきます。
代謝レベルが上がった状態で、オーバーインターバルに突入するようになります。
インターバル後半にかけて、負荷がかかった状態が長くなっていきます。
オーバー・アンダーインターバルを続けると、疲労回復能力が高まります。
FTP強度を一定時間続けるよりも、乳酸除去能力を向上させることができます。
FTPについてはこちらの記事を参考に
オーバー・アンダーインターバルのやり方
オーバー・アンダーインターバルは、FTPより上のパワーと下のパワーを繰り返します。
最も一般的なオーバー・アンダーインターバルは下の表のとおりです。
オーバー | FTP115%~FTP120%(30秒~60秒) |
アンダー | FTP80%~FTP85% |
オーバー・アンダーインターバルは様々なバリエーションがあります。
- オーバーの時間を長くする
- ワットを増やす
- アンダーの時間を減らす
アンダーはテンポやSSTを維持します。
持久レベルまで落とすと、オーバー・アンダーインターバルとは言えなくなります。
ZWIFワークアウトについてはこちらの記事を参考に
プロ選手が考案した自転車トラック競技専用ZWIFワークアウト5選 【競輪・スプリント・パーシュート】
ZWIFでできるオーバー・アンダーインターバル3選
①FTP以下のオーバー・アンダーインターバル
オーバーのブロックでも、FTPを超えないワークアウトです。
平坦を一定ペースで先頭を曳き、その後先頭交代するイメージです。
アンダーの時間よりオーバーの時間の方が長いのが特徴です。
FTP100%を続けるよりも、アンダーを加えることでより長くワークアウトできます。
FTPインターバルについてはこちらの記事を参考に
ロードバイクのFTPを上げる方法と時間効率最高のZWIFTワークアウト5選
②オーバー:アンダー=1:1のインターバル
このワークアウトはオーバーの時間とアンダーの時間が同じです。
オーバーはFTPの110%です。
アンダーはFTPの85%です。
アンダーの時間は短いですが、強度も低く設定されています。
③FTP105% オーバー・アンダーインターバル
FTP105%のオーバー・アンダーインターバルです。
オーバーとアンダーの差が少ないため、回復力が重要になります。
オーバー・アンダーインターバルの最中は、何度も精神的な壁に当たります。
もう繰り返すことが出来ないと思っても、アンダーで回復することが大切です。
これを繰り返すことで、不屈の精神を手に入れることができます。