ロードレーサーのための低糖質トレーニング徹底解説 目的・やり方・注意点

Contents

低糖質トレーニングって何?

低糖質トレーニングとは

身体を低糖質状態にしてトレーニングする方法だよ!

やり方やメリット・デメリットは何!?

身体を低糖質状態にしてロードバイクトレーニングする方法があります。

このロードバイクトレーニング方法は低糖質トレーニングと呼ばれます。

出場するレースの種類を問わず低糖質トレーニングは有効なのでしょうか。
ロードレーサーはずっと以前から無意識のうちに低糖質トレーニングをしています。

起床後、朝食前にするトレーニングは低糖質トレーニングです。

朝食前にトレーニングする人は多いね!

朝食前のトレーニングについてはこちらの記事を参考に


低糖質トレーニングとは血中グルコースや肝臓、筋肉中にグルコースが少ない状態でのロードバイクトレーニングです。
朝食前にロードバイクトレーニングすると自然と低糖質トレーニングができます。

低糖質トレーニングのメカニズム・目的

有酸素性エネルギーシステムが効率的になる

脂質をエネルギー源にできる身体になれるよ!

どういうこと!?


エネルギー産生システムは有酸素性エネルギーシステムと無酸素性エネルギーシステムがあります。
有酸素性エネルギーシステムは酸素を使って糖質や脂質を分解しエネルギーにします。
最も効率的なエネルギーシステムですが、爆発的なパワーを出すことはできません。
低強度・長時間の運動をすることができます。
無酸素性エネルギーシステムは酸素なしで糖質を分解しエネルギーにします。
爆発的なパワーを出せますが効率が悪く短時間しか機能しません。
副産物として乳酸などが産生されます。

それぞれメリット・デメリットがあるんだね!

持続時間持久力パワーエネルギー源
有酸素性エネルギーシステム長い×糖質・脂質
無酸素性エネルギーシステム短い×糖質

有酸素能力についてはこちらの記事を参考に

無酸素性エネルギーシステムで産まれる乳酸は一概に悪者ではないけど、疲労を感じやすくなるよ!


乳酸はエネルギー源にもなるため一概に悪いとは言えません。
乳酸などの副産物の濃度が高まると疲労神経が刺激され脳が運動をストップさせます。

糖質が枯渇した状態でトレーニングすると脂質がエネルギー源になる
有酸素性エネルギーシステムの源として糖質と脂質があります。
同じ距離のロングライドでも人によって糖質と脂質の利用比率は異なります。

有酸素能力の高い人は脂質を使う割合が高いよ!


低糖質トレーニングは糖質と脂質の利用比率に影響を与えます。
脂質の利用比率が増えると糖質を節約できます。
糖質はハイオクガソリンのような役割を果たします。
脂質はレギュラーガソリンです。
ハイオクガソリンである糖質がずっと使えれば理想的です。

糖質は限られたエネルギー源


糖質の貯蔵量には限界があります。
あまり多くの糖質を体内に貯め込むことはできません。
レギュラーガソリンである脂質は体内に豊富にあります。
体内に豊富にある脂質をエネルギー源とし、いざという時に糖質を使うのが理想的です。

いつもは脂質を使って、いざという時に糖質を使えれば良いんだね!


1時間から2時間の比較的短時間なレースでも脂質を利用するメリットがあります。
短く何度も繰り返されるアタックやスプリントに糖質を使えるようになります。

もう一つの効果・乳酸閾値の向上

低糖質トレーニングのもう一つのメリットが乳酸閾値の向上!


脂質をエネルギー源にするもう一つのメリットが乳酸閾値の向上です。
乳酸閾値は乳酸が体内で処理しきれなくなり、濃度が急上昇するパワー値です。

乳酸閾値以上のパワーでは乳酸濃度が急上昇するんだね!


糖質をエネルギー源にすると無酸素性エネルギーシステムの割合が増加します。
糖質をエネルギー源にするほど乳酸産生が増加します。
乳酸産生が増加すると乳酸閾値が低下します。
逆に脂質の利用割合が増えると有酸素性エネルギーシステムが働き乳酸産生が減少します。
結果として乳酸閾値が向上します。

乳酸閾値向上のメリットについてはこちらの記事を参考に

低糖質トレーニングの方法

低糖質トレーニングについて否定的な研究結果もある

効果について否定的な研究もあるよ!


以前は低糖質トレーニングについて、否定的な研究結果が多くありました。
これらの研究はあらゆるパワーゾーンやインターバルトレーニングを対象にしていました。
低糖質トレーニングと高強度トレーニングの相性は悪いです。
低糖質トレーニングは低強度で行うべきです。

低糖質トレーニングは低強度で行うべき!

高強度のインターバルには適さないんだね!


低糖質トレーニングは有酸素能力の向上が目的です。
最大パワーやVO2MAXの向上を目的としていません。
有酸素能力の向上の結果として最大パワーやVO2MAXが向上することはあります。

低糖質トレーニングの方法3パターン

3つの方法があるよ!


低糖質トレーニングの方法は3パターンあります。
①朝食前のトレーニング
起床した後に炭水化物を摂らずにトレーニングします。
寝ている間に肝臓や筋肉中に蓄えられたグリコーゲンを徐々に消費します。
起きた時は体内にグリコーゲンがあまり蓄えられていない状態です。
グリコーゲンが枯渇した状態でトレーニングすると脂質をエネルギー源として使う体になります。

グリコーゲンが枯渇した状態を作ることが大切!


②1日2回トレーニングする
1日2回トレーニングしてトレーニングの間は炭水化物を摂らない方法です。
1回目のトレーニングで筋グリコーゲンを使い果たし、2回目のトレーニングに挑みます。

1回目のトレーニングは高強度で糖質を使い果たすよ!


1回目のトレーニングで筋グリコーゲンを使い果たす必要があります。
1回目のトレーニングは強度を高めます。

1回目のトレーニングは強度を高めるのがポイントだね!


トレーニング強度を高めることで筋グリコーゲンを使い果たすことができます。
2回目のトレーニングは低強度・長時間で行います。

2回目のトレーニングは低強度!


糖質が不足している状態で有酸素トレーニングすることで脂質をエネルギー源として使う体になります。
③2タイプのトレーニングを組み合わせる

①②の方法を組み合わせる方法!
一番おススメだよ!


前日に高強度のトレーニングをし、炭水化物を摂らずに就寝します。
翌朝は起きてから炭水化物を摂らずにトレーニングします。

前日のトレーニングで枯渇した糖質を寝ている間にさらに消費させるよ!


前日に高強度トレーニングをして筋グリコーゲンが枯渇した状態で就寝します。
寝ている間も体内に蓄えられたグリコーゲンを消費し続けます。
起きた時は体内にグリコーゲンが完全に枯渇した状態です。
この状態でトレーニングすると脂質をエネルギー源として使う体になります。

朝起きた時に糖質は空っぽの状態だね

低糖質トレーニングの注意点

低糖質トレーニングは注意点も多いよ!

トレーニング時間を徐々に増やす

いきなり長時間するのは危険!

低糖質トレーニングの時間は徐々に増やします。
最初は30分間から60分間に抑えます。
人によっては低糖質状態で数時間走ることもできます。
しかし低糖質状態で長時間トレーニングすることは避けた方が賢明です。

トレーニング頻度を守る

頻繁にする必要性は低いよ!

トレーニング頻度は週に2回までとします。
低糖質トレーニングの時間や頻度を増やしすぎると総炭水化物摂取量が不足する可能性があります。
炭水化物の摂取不足は低糖質トレーニング以外のトレーニングに悪影響を与え、病気やケガのリスクを増やします。

炭水化物不足になってしまうね!

レース前はしっかり炭水化物補給
低糖質トレーニングをしていてもレース前の炭水化物摂取を減らすべきではありません。
低糖質トレーニングを一定期間続ければ糖質を摂取しても脂質をエネルギー源に使う体になっています。
ハイオクガソリンである糖質を十分に摂ってレースに挑みましょう。

炭水化物を十分に摂らないとアタックに対応できないよ!

炭水化物についてはこちらの記事を参考に

低血糖のリスクがある

低血糖=ハンガーノックの危険性が高まるよ!

トレーニング中はジェルなどの補給食を携行しないと危険だね!


低糖質トレーニング中は低血糖のリスクがあります。
低糖質状態でロングライドに出かけるときは緊急事態に備えてエネルギージェルなどを携行しましょう。

補給食についてはこちらの記事を参考に

疲労度が高まる
低糖質トレーニングはいつもの強度がきつく感じます。
トレーニング前にコーヒーなどでカフェインを摂るとメニューがこなしやすくなります。
コーヒーを飲むときに砂糖を入れないように注意しましょう。
低糖質トレーニングではなくなってしまいます。
筋持久力と乳酸閾値を高めるためにⅡa型筋繊維を刺激する必要があります。
Ⅱa型筋繊維の刺激には低ケイデンスでゾーン3のトレーニングが有効です。

速筋・遅筋についてはこちらの記事を参考に

低糖質トレーニングでリカバリーライドしない

強度は似ているけど目的が全然違うよ!


リカバリーライドで低糖質トレーニングをしないようにします。
リカバリーライドの目的は筋肉と気持ちのリフレッシュです。
低糖質トレーニングはどちらの目的からも外れています。
リカバリーライドに余計なストレスを持ち込まないようにします。

トレーニング強度が下がり病気・ケガのリスクが増える

低糖質トレーニングをやりすぎると危険性が高まるよ!


低糖質トレーニングは病気とケガのリスクを高めます。
トレーニング強度も下がります。
頻繁にすると脂質をエネルギー源にする体になりますが、パワーが落ちる可能性があります。
適正な時間と頻度を守るようにします。

低糖質トレーニング後は炭水化物を十分に補給

低糖質トレーニング後は補給をしっかりと!


低糖質トレーニングの後はしっかりと炭水化物を補給します。
トレーニング後の30分は筋肉が糖質を最も吸収する時間帯です。
高強度トレーニングをしっかりやり遂げるために十分な量の炭水化物を摂りましょう。
筋グリコーゲンの貯蔵量を増やすことで質の高いトレーニングができるようになります。

Follow me!

<応援クリックお願いします!> ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です