ロードバイクの冬トレーニング成功までの5ステップ!
Contents
目次
ステップ1:自分の体力レベルをテスト!
有酸素能力を上げるには耐久走が一番!
有酸素能力向上には耐久走が必要
有酸素域を向上させるのに必要なトレーニングは耐久走レベルの強度です。
耐久走レベルで長時間走行するには心拍数やパワーを基準にするとより正確にトレーニングできます。
自分の耐久走レベルの数値を知るためのテストを行います。
テスト方法を決める
最初に自分の体力レベルを知ろう!
最初にするのは自分の体力レベルの把握です。
心拍数を基準にトレーニングする場合は心拍計を使います。
パワーを基準にトレーニングする場合はパワーメーターを使います。
心拍計を使う場合
最初に最大心拍数を測定します。
最大心拍数の測定は限界まで追い込む必要があるためテストするだけでハードなトレーニングになります。
いつもトレーニングで使っている峠のアタックやZWIFTレースなど自分を追い込みやすい環境でテストすると良いでしょう。
最大心拍数を測定するのはとってもきついよ!
安静時心拍数も測ります。
安静時心拍数は起床直後に測ると正確です。
10秒間の脈拍を数えて、6倍すると安静時心拍数になります。
リラックスして測定しましょう。
持久系トレーニングをしている人の安静時心拍数は低くなります。
シドニーオリンピック金メダリストの高橋尚子選手の安静時心拍数は35程度でした。
最大心拍数と安静時心拍数が分かったらLTHRを設定します。
LTHRって何?
LTHRとは乳酸閾値での心拍数です。
LTHR以上の心拍数で運動すると血中乳酸濃度が急激に上昇します。
LTHR=(最大心拍数−安静心拍数)×運動強度(0.6~0.75)+安静心拍数
運動強度は普段からトレーニングをしている人は0.75にします。
あまり運動をしていない人は0.6です。
自分の運動レベルに応じて0.6から0.75を掛ければ良いね!
LTHRが分かったら、下の表を基にトレーニングレベルを設定します。
トレーニングレベル | %LTHR |
ゾーン1 回復走 | 65~81% |
ゾーン2 有酸素走 | 82~88% |
ゾーン3 テンポ走 | 89~93% |
ゾーン4 LT下 | 94~100% |
ゾーン5a LT超 | 101~102% |
ゾーン5b VO2max | 103~105% |
ゾーン5c 無酸素運動領域 | 106~ |
有酸素能力を向上させるにはゾーン2での走行が効果的です。
パワーメーターを使う場合
パワーメーターを使う場合はFTPを測定するよ!
パワーメーターを使う場合はトレーニングのパワーゾーンを設定するためにFTPをテストします。
FTPは20分間全力でペダリングした平均パワーに0.95を掛けると求められます。
ZWIFTではFTP測定のプログラムが用意されています。
FTPについてはこちらの記事を参考に
ロードバイクのFTPを上げる時間効率最高のワークアウト5選!
FTPを測定したらトレーニングのパワーゾーンを設定します。
トレーニングレベル | %FTP |
L1 回復走 | ~55% |
L2 耐久走 | 56~75% |
L3 テンポ走 | 76~90% |
SST・スイートスポット | 88~94% |
L4 LT(乳酸閾値) | 91~105% |
L5 VO2max | 106~120% |
L6 無酸素運動領域 | 121~150% |
L7 神経系パワー | 150%~ |
有酸素能力を向上させるにはL2でのトレーニングが効果的です。
ステップ2:冬のトレーニング期間の目標を決める
目標を決めよう!
目標は次の点に注意して設定します。
- 具体的であること
- 測定可能であること
- 達成可能であること
- 関連性があること
- 期限付きであること
具体的な目標を設定することでトレーニングの方向性が正しくなります。
有酸素能力が向上すると同じ心拍数で速く走れるようになります。
期間の始め頃は疲労を感じて3時間走れなかったパワーで走り切れるようになります。
温かくなる頃には持久力が上がっている事を体感できるよ!
冬に有酸素能力を高めるために耐久走をメインにトレーニングすると一時的にFTPは下がります。
FTPの一時的な下降は気にしないようにします。
春になりトレーニング強度を上げればFTPは自然と上昇します。
FTPが下がるのは気にしなくて良いんだね!
ステップ3:有酸素能力を強化する目的を理解する
有酸素能力強化の目的
なぜ有酸素能力を鍛えるのかを理解しよう!
冬に強化する能力は人によって様々です。
今回の目的は有酸素能力を向上させる事です。
ロードレースは持久的能力が不可欠です。
持久力のある選手は強力な有酸素系エネルギーシステムを持っています。
有酸素能力が高い選手はレース終盤まで爆発的な力を発揮する無酸素系エネルギーを温存することができます。
有酸素能力が高いとレースの最後まで力を温存できるんだね!
有酸素能力が向上すると乳酸閾値も上がります。
血中乳酸濃度が上昇しにくい体を作る事ができます。
有酸素能力を高めるにはL2の耐久走レベルで長時間走る事が効果的です。
時間効率よくトレーニングするならVO2MAXインターバルも有効です。
有酸素トレーニングについてはこちらの記事を参考に
耐久走トレーニングの注意点
トレーニング中はパワーや心拍数をなるべく一定にするよ!
耐久走レベルで長時間トレーニングするときはパワーの上下を極力少なくします。
上りではパワーが上がりすぎてしまいます。
逆に下りはパワーが下がりすぎます。
心拍数も同じような傾向があります。
アップダウンのあるコースでトレーニングする時は注意が必要です。
ステップ4:トレーニング計画を立てる
逆算して計画
春に向けて計画を立てよう!
トレーニング計画は目標から逆算して立てます。
有酸素能力の向上には少なくとも1ヶ月半必要です。
3か月程度かけられると理想的です。
最初のレースに向けて強度を上げる時間も必要です。
目標とするレースから逆算して有酸素トレーニングに当てられる期間を決めましょう。
トレーニングにはバリエーションを持たせる
耐久走以外のバリエーションがあると良いね!
トレーニング内容にはバリエーションを持たせると効果的です。
同じ刺激を与え続けると体はその刺激に慣れてしまいます。
様々な刺激を与える事で効果的にトレーニングできます。
耐久走だけでなく、筋トレや低強度のインターバルもトレーニングに組み込みましょう。
長時間のトレーニングは実走の方が精神的に楽です。
ZWIFTでトレーニングすると渋滞や信号待ちがないので目標の数値を必ずクリアできるメリットがあります。
ステップ5:計画を調整する
計画には微調整も必要!
臨機応変に計画変更
計画通りにトレーニングを進めるのは難しい場合もあります。
思った通りに体が強化できない場合もあります。
トレーニングに使える時間や労力が思ったほどない場合もあります。
その時はトレーニング計画を調整する必要があります。
トレーニング計画を臨機応変に調整することでオーバートレーニングや燃え尽き症候群を防ぐことができます。
燃え尽き症候群についてはこちらの記事を参考に
バーンアウト(燃え尽き症候群)を防げ!~いつまでも情熱的にレースするために~
トレーニングデータは全ての残すと来年に活かすことができます。
冬の有酸素トレーニングは来シーズンの結果に必ずつながる!
冬の有酸素トレーニングを正しく最大限にできれば春に一回り大きくなれます。
冬に無計画にトレーニングした選手よりも一歩も二歩も先に進むことができます。
冬は暗くなる時間が早く、寒いためロードバイクトレーニングには厳しい季節です。
適切な防寒をして十分な補給をしながらしっかりと有酸素トレーニングしましょう!
冬に目的を持ってトレーニングすると一回り強くなれるよ!