【ZWIFTのERGモード】仕組み、使い方を徹底解説 4つのメリット・5つのデメリットを紹介
Contents
目次
ZWIFTのERGモードとは
パワーを一定にキープ
ERGモードとは、自動でパワーを一定にキープしてくれる機能です。
ERGはErgometerの略です。
ERGモードを使えば、ZWIFTでワークアウトをする時にペダルを回し続けるだけです。
負荷は自動的に変わります。
ペダルを強く踏んだり弱く踏んだりする必要がないんだね
突然ペダルが重くなったり軽くなったりはしません。
数秒かけて、自然な感じで変わるのでストレスがありません。
ケイデンスを一定に保つだけなのでワークアウトに集中することとができます。
ERGモードの仕組み
ケイデンスを変えるとペダルの重さが変るよ
インターバルに合わせてパワーを出す方法は、大きく2つのやり方があります。
ペダルを強く踏むか速く回すかです。
ERGモードを使うと、ケイデンスが上がればペダル抵抗は減ります。
逆にケイデンスが下がればペダル抵抗が大きくなります。
例えば200Wのワークアウトをする場合、ケイデンスを90rpmから60rpmに落とすと、ペダルが重くなります。
逆にケイデンスを120rpmに上げると、ペダルが軽くなります。
早く漕ぐと軽くなるんだね
例えば、200W、ケイデンス80rpmでペダルを回すと23.87Nmのトルクが発生します。
スマートトレーナーはフライホイールに23.87Nmの抵抗をかけます。
ケイデンスを90rpmに上げると、トルクは21.22Nmになります。
スマートトレーナーは自動的に抵抗を減らしてくれます。
ケイデンスを下げて、トルクが上がった場合は逆の動作をします。
ERGモードの設定方法
ZWIFTワークアウトは最初からERGモードがONになっているよ
ERGモードのON・OFFはZWIFTコンパニオンアプリから簡単にできます。
ZWIFTコンパニオンからのERGモードON・OFFはこちらから行います。
ERGモードをOFFにすると、ワークアウトメニューに関係なく自分の好きなパワーでトレーニングできます。
ERGモードをOFFにした場合は自分でパワーを調整する必要があるよ
ZWIFTワークアウトについてはこちらの記事を参考に
初めてのZwiftワークアウトプラン 目的別・初心者向け5選
ERGモード 3つのメリット
ERGモードのON・OFFはどちらがベストというものではないよ
フリーライドの場合は体重、空気抵抗、パワー、コースの勾配でスピードが決まります。
ERGモードのON・OFFはどちらがベストということは言えません。
どちらが自分の目的に合っているかを考える必要があります。
ERGモードはZWIFTの機能の一つに過ぎません。
ERGモードを使うと、本来は自分でするべきパワー調整をスマートトレーナーが代わりにやってくれます。
ワークアウトに無心で取り組みたい人に向いています。
メリット①ワークアウトに集中できる
ワークアウト中にパワー値を気にせずケイデンスだけに集中できるよ
ケイデンスを意識するトレーニングで、ERGモードは有効です。
パワーとケイデンスの両方を意識するのは大変です。
パワーを気にする必要がないので、高ケイデンスをキープできます。
強度の高いインターバルでも、高ケイデンスでトレーニングできます。
ケイデンスに合わせてペダルの重さを調整してくれるね
重い負荷で踏みたい場合は逆にケイデンスを落とすと調整してくれます。
メリット②ワークアウトで頑張りすぎない
パワーの出しすぎを防げるよ
ERGモードはパワーの低下を防ぐために使うと考えがちですが、逆の効果もあります。
ERGモードを使うと、パワーの出しすぎを防ぐこともできます。
ハードに乗りすぎない、イージーに乗りすぎないの両方を叶えることができます。
時間の長いインターバルでもペースを考えなくて良いね
長いインターバルの最初でパワーを出しすぎると、後半にたれてしまいます。
インターバルは指定されたパワーで一定時間やり切ってこそ狙った効果が得られます。
ERGモードを使うと、インターバルの始めに頑張りすぎる、という失敗を防ぐことができます。
メリット③複雑なワークアウトができる
ランプアップ・ランプダウンのインターバルはERGモードしかできないね
ゆっくりと強度が上昇するランプアップや、下降するランプダウンのインターバルは、ERGモードなしには再現不可能です。
ERGモードを使えば15秒ごとに10ワットづつ上昇などのトレーニングができます。
ランプアップ・ランプダウンのインターバルは、実走では不可能です。
複雑なパワー変化を何も考えずにできるのはスマートトレーナーの最大のメリットの一つです。
おススメのワークアウトについてはこちらの記事を参考に
メリット④強制的に負荷がかかる
ERGモードにすると、大きな抵抗が自動的にかかります。
ギアを重くしてケイデンスを高めないと到底出ないパワーが、好きなケイデンスで出すことができます。
自分の好きなケイデンスでスプリントできます。
目標パワーを達成しやすくなります。
スプリントトレーニングについてはこちらの記事を参考に
ERGモード 4つのデメリット
デメリット①極短時間のスプリントに対応できない
数秒の短い間隔で強度が極端に変化するインターバルにERGモードは対応できません。
スマートトレーナーの負荷が大きくなる前にインターバルが終わるためです。
極短時間のスプリントインターバルをする場合は、ERGモードは適していません。
インターバルが20秒程度であればERGモードは有効です。
短いインターバルをする場合は、ギアをインナー×ローにするとパワー変化に対応しやすくなります。
インナー×ローにすると、スマートトレーナーの慣性モーメントが小さくなります。
スプリントについてはこちらの記事を参考に
デメリット②インナー×ローやアウター×トップのギアに対応しにくくなる
ERGモードばかりだとギアチェンジしないことに慣れてしまうよ
ERGモードでワークアウトすると、ギアチェンジが不必要になります。
ギアチェンジが不要になることはERGモードのメリットでありデメリットでもあります。
同じケイデンス、同じギア比でも使っているギアにより疲労する筋肉は異なります。
同じギア比でも使っているギア次第でペダルの感覚が違うね
フロント50tリア25tとフロント34tリア17tは、どちらもギア比が2です。
同じケイデンスで同じパワーが出るはずです。
体感的には、フロント50tは平地で高速巡行している感覚になります。
フロント34tは、ヒルクライムに近い感覚になります。
ERGモードをONにすると、同じギアを使います。
変化に富んだ地形に対応しにくくなります。
同じギアばかり使うとレースに対応しにくくなるよ
ワークアウトで同じギアを使い続けると、そのギアだけ摩耗します。
ギアを長持ちさせる意味でも、使用ギアは変化をつけると良いでしょう。
デメリット③パワー調整能力が鈍る
自分でパワーを調整できなくなるよ
ERGモードをOFFにすると、パワーを調整する必要があります。
ペダリングや疲労度とパワーの関係に注意するようになります。
自分でパワーをコントロールするスキルが身に付きます。
体感パワーと実際のパワーが近づきます。
レースでもパワーを調整することができるようになります。
屋外で目標パワーを維持しやすくなります。
ERGモードに慣れすぎると何ワットで漕いでいるか分からなくなるんだね
ヒルクライムに向けてトレーニングする場合は、インナー×ローでワークアウトします。
スマートトレーナーの慣性が小さくなるので、ヒルクライムに似たペダリングができます。
TTやハイスピードのレースが想定される場合は、アウタートップに近いギアでトレーニングします。
アウタートップのギアでワークアウトすると、ERGモードによるパワー変化が小さく感じるようになります。
デメリット④限界に達するとペダルが回らない
限界が近づくと負のスパイラルに陥るよ
これが原因でインターバルが途中でできなくなるよ・・・
ERGモードをONにしてワークアウトすると、限界に達する前にペダリングが止まってしまいます。
インターバル中に限界に近くなると、ケイデンスが落ちてきます。
ケイデンスが落ちるとパワーを維持するためにペダルの負荷が上がります。
負荷が上がると、ケイデンスが更に落ちます。
次は更に負荷が上がります。
負のスパイラルに陥ると、短時間でペダルが止まってしまいます。
負のスパイラルに陥ってワークアウトをやり遂げられなかった人も多いのではないでしょうか。
解決方法はあるの?
負のスパイラルに陥る前に、ERGモードをOFFにするのが賢明です。
まだ余裕があるなら、少しパワーを上げた後に楽なギアにシフトチェンジしましょう。
インターバル強度を落とすのがベストだよ
ワークアウト中でもZWIFTコンパニオンアプリでインターバル強度を調整できます。
ワークアウトの負荷を落とすのがベストな方法です。
100%以下に調整するとワークアウト強度が下がります。
限界に達する前に調整しましょう。
最新のスマートトレーナーは、負のスパイラルを防止するため、極度に抵抗が大きくなった場合は解除する機能がついています。
ZWIFTワークアウトについてはこちらの記事を参考に
https://zwiftworker.com/?p=3265
https://zwiftworker.com/?p=3010