ZWIFTで超ロングライドするプロロードレーサー【36時間チャリティーライド・24時間世界記録】

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エドヴァルド・ボアッソンハーゲン 冬のオフトレーニングで6時間30分

ボアッソンハーゲン

ボアッソンハーゲンは1987年5月17日生まれの34歳です。

国籍はノルウェーです。

ジュニア時代から国内選手権を制します。

U23の最高峰ステージレースであるツール・ド・ラヴニールでステージ3勝します。

2008年からプロ生活をスタートさせています。

2021年でキャリア13年目の大ベテランです。

ツール・ド・フランスで区間通算3勝し、ツアーオブノルウェーで3回総合優勝しています。

ZWIFTは2018年から始めています。

骨折をして外でトレーニング出来ない時にZWIFTの CMOであるスティーブ・ベケットに薦められたのがきっかけです。

それ以来、ケガから復帰する度にZWIFTでトレーニングしています。

もちろん、ケガをしていない時もZWIFTでトレーニングします。

ボアッソンハーゲンの暮らすノルウェーは悪天候で外で走れない時期があります。

ボアッソンハーゲンはインタビューでZWIFTについて次のように答えています。

「ZWIFTは室内トレーニングの時間の流れを早くしてくれる。他の人と一緒に走れるのでモチベーションが上がるんだ。以前は悪天候で外で走るか迷うことがあったけど今はそんな悩みもなくなったよ。」

ボアッソンハーゲンはZWIFTで他の人とメッセージを交換するのは好きではないようです。

ワークアウト中はトレーニングに集中したいようです。

ZWIFT6時間30分ライドは2019年1月3日(日本時間4日)に行いました。

6時間30分で212kmを走破し獲得標高は2368mでした。

ボアッソンハーゲンはTacxのMagnumを使ってZWIFTしています。

TacxのMagnumは日本では馴染みのない器具です。

2017年に発売されたロードバイクとランニングができるトレッドミルタイプのトレーナーです。

トレッドミルでZWIFTするボアッソンハーゲン インスタグラム@Edvaldbh

ボアッソンハーゲンは2021年から所属するフランスチームであるチームトタルエナジーズと更に2年契約延長しました。

契約は2023年迄です。

2022年は新規加入するペテル・サガンやダニエル・オスと共に走ります。

チームトタルエナジーズはUCIプロチームですがツール・ド・フランスに招待される可能性は高いです。

キャリア14年目となるボアッソンハーゲンはチームのまとめ役を求められます。

クリス・フルーム  コロナによる外出禁止で5時間+3時間

クリス・フルーム

クリス・フルームは1985年5月20日生まれの36歳です。

国籍はイギリスです。

ツール・ド・フランス総合優勝4回、ジロ・デ・イタリア総合優勝1回、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝2回です。

3大グランツールを制覇した史上7人目の選手となりました。

近年のプロロードレース界で最も成功した選手の一人です。

2019年のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネの練習走行中に落車しシーズンを棒に振りました。

2020年はツール・ド・フランス5勝目を目指し復帰する重要な年でした。

2月のUAEツアーでレース復帰を果たすも、スタッフのコロナ感染が判明しレースが中断されてしまいます。

南アフリカで合宿しトレーニングを続けましたが世界的に状況が悪化したためフランスの自宅に戻りました。

フランスはコロナ禍により自由に外でトレーニングできない状態でした。

フルームの自宅がある南フランスのサン=ラファエルも例外ではありませんでした。

ツール・ド・フランスに向けて乗り込む必要のあるフルームはイネオス・グレナディアーズのチームメイトと共にバーチャルトレーニングに励みました。

2020年にZWIFTを始めたフルームは何回かのテストの後に5時間のライドを行いました。

ライドの平均ワットは184Wで平均心拍数は97bpmでした。

更に翌日も3時間、118kmのライドを行いました。

クリテリウム・ドゥ・ドーフィネでの事故の後、フルームは自宅にジムを作りました。

ジムには、フルームがグランツールで優勝した時のロードバイクが掲げられています。

壁には自身のアートワークが飾られています。

レッグプレスなど下半身を鍛えるための器具が充実しています。

フルームはwahoo kickrでZWIFTしています。

KICKR CLIMB、KICKR HEADWINDも使っています。

2022年はイスラエル・スタートアップネイションでの2シーズン目になります。

36歳になりキャリアの最後を考える時期が来ています。

フルームはフレームメーカーのFACTOR BIKES(ファクターバイクス)、血糖値のリアル・モニタリングシステムのメーカーであるSUPERSAPIENSシステム、サイクルコンピューターメーカーであるHammerheadの株式を購入しました。

フルームはこの3社と連携しアドバイザーとして開発に関わります。

今後数年は選手活動を続けることを明言しています。

2022年の最大目標は5回目のツール・ド・フランス総合優勝となりそうです。

プロ選手のZWIFTについてはこちらの記事を参考に

女子プロロードレース界を牽引するレジェンド マリアンヌ・フォス

渡邉正光選手のZWIFTワークアウト徹底紹介!日本でただ一人 競輪S級とJプロツアーを走る漢!!

ZWIFTで会えるプロロードレーサー ワレン・バルギル選手!

ゲラント・トーマス 36時間で4600万円を寄付

ゲラント・トーマス

ゲラント・トーマスは1986年5月25日生まれの35歳です。

イギリス国籍です。

ツール・ド・フランス2018年総合優勝など輝かしい実績があります。

しかしゲラント・トーマスの実力ならもっと多くの優勝を手にしているはずでした。

ゲラント・トーマスは不運が続いています。

2017年ジロ・デ・イタリアでチームスカイのエースとして総合優勝を目指し総合2位につけるも落車リタイア。

チームメイトが左端に停まっていたバイクに衝突し、それに巻き込まれてしまいました。

2020年ジロ・デ・イタリアでも捨てられていたボトルを踏んで落車しリタイアしました。

競技開始前のパレードでの出来事でした。

2021年ツール・ド・フランスでは落車により肩を脱臼しました。

2021年東京オリンピックでは残り150km地点で落車しました。

幸い重症ではなかったものの途中棄権しました。

2021年11月にはロングライドの途中で立ち寄ったコーヒーショップで自転車を盗まれました。

幸いなことに数時間後に自転車は無事発見されました。

ZWIFT36時間ライドは2020年4月に行われました。

コロナに立ち向かう医療従事者を支援するためのチャリティーイベントでした。

イネオス・グレナディアーズの冠スポンサーであるイネオスが100万本の手指消毒液を製造し医療機関へ供給したことが関係しています。

医療従事者と同じ12時間のオペレーションを3回繰り返すイベントでした。

このチャリティーイベントはフェイスブックでライブ配信されました。

チャリティーライドはゲラント・トーマスの自宅ガレージで行われました。

最初の目標は1500万円でした。

3日間・36時間のライドを多くの人が見守り、目標を大きく上回る4600万円が寄付されました。

このチャリティーイベントを行うまで、ゲラント・トーマスのロングライド最長記録は8時間20分でした。

このロングライドはチームメイトとコーヒー休憩を挟んででした。

ローラー台での最長記録は3時間でした。

このチャリティーイベントは自身の記録を大きく塗り替えるものになりました。

2022年もイネオス・グレナディアーズと契約する見込みです。

2022年に36歳となるゲラント・トーマスが3大ツールでタデイ・ポガチャルやプリモシュ・ログリッチといった新世代に立ち向かうのは難しいかも知れません。

2015年にE3を制したゲラント・トーマスはパリ~ルーベの勝利を渇望しています。

自身もパリ~ルーベは世界で唯一無二のレースだと語っています。

ZWIFTの24時間レコードは2025年4月に、マシュー選手により記録されました。

記録は1059kmで、平均速度は44.14km/hでした。

24時間の平均パワーは驚異の273Wでした。

それまでの世界記録は1008kmでした。

世界記録更新のために92160回ペダルを回し、19000㎉を消費しました。

これは、おにぎり111個分に相当するカロリーです。

プロ選手は1時間あたり150gの糖質を吸収できるとされています。

マチュー選手は、毎時168gの糖質を摂取しました。

失った水分は推定25リットルで、4.5kgの食事をしました。

マシュー選手は、アメリカ人のウルトラロードレーサーです。

超長時間ライドを専門に活躍する選手です。

マシュー選手は、屋外24時間サイクリングのアメリカ記録保持者でもあります。

屋外の24時間で927kmを走り切る力があります。

ZWIFTの24時間記録は、世界ウルトラサイクリング協会の規定に則って行われました。

これまでの24時間記録は、個人で行われたものでした。

ZWIFTはバーチャルなので、上半身を起こしたポジションでも速度は変わりません。

屋外では、空力を意識したポジションが必要です。

公平性を期すためマチュー選手は、屋外でも空気抵抗が少ないポジションをキープして記録を更新しました。

ライディングポジションは、世界ウルトラサイクリング協会が公認したものです。

その点から見ても、今回の記録更新は価値のあるものです。

マシュー選手の挑戦は下のYouTubeで見る事ができます。

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