【ロードバイク】オランダ強さをスポーツ政策から考える!【自転車競技】
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Contents
目次
強いぞ!オランダ!!
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東京オリンピックでも圧巻の強さ!
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オランダは自転車競技で男女共に圧巻の強さだったよ!
2021年東京オリンピック自転車競技でオランダが圧倒的な強さを見せつけました。
トラック競技チームスプリントではラブレイセン選手を中心として予選、1回戦、決勝の全てでオリンピックレコードという快挙で金メダルを獲得しました。
自転車競技女子タイムトライアルではアネミーク・ファンフレーテン選手が2位に1分近いタイム差で金メダルを獲得しました。
競技全体では金メダル10個、銀メダル12個、銅メダル14個を獲得しました。
メダル総数は36個で世界ランキング7位でした。
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自転車だけじゃくなくでボートやホッケーでも金メダルを獲得しているね!
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オランダのスポーツ事情
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オランダは大きな国ではないよ
オランダのスポーツ事情
オランダの人口は約1710万人です。
面積は4万1千㎢で九州とほぼ同じです。
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日本の人口は約1億2300万人です。
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オランダが強いのは自転車だけじゃないよ!
サッカー
オランダで一番人気のあるスポーツはサッカーです。
サッカーは最も競技人口の多いスポーツです。
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オランダで若者に一番人気のあるスポーツはサッカー!
ワールドカップでも過去3回準優勝しています。
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スピードスケート
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スピードスケートはオランダの国技!
スケートも盛んです。
特にスピードスケートはオランダ発祥と言われており、国民的スポーツです。
2018年の平昌オリンピックでは金メダル8個、銀メダル6個、銅メダル6個を獲得しています。
メダル獲得数は世界5位でした。
格闘技
格闘技も盛んです。
オランダの格闘技は空手をベースとしているので打撃系格闘技が盛んです。
ピーター・アーツ選手やアーネスト・ホースト選手、レミー・ボンヤスキー選手、セーム・シュルト選手、アリスター・オーフレーム選手など日本にも馴染み深い選手を多数輩出しています。
柔道も盛んです。
人口当たりの柔道家数は日本の2倍です。
1964年の東京オリンピック柔道無差別級で逆輸入柔道家として金メダルを獲得したアントン・ヘーシンク選手もオランダ出身です。
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闘っても強い!
その他のスポーツ
その他にも野球、バレーボール、ホッケー、クリケット、テニス、水泳、セーリングが盛んです。
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何でも出来る・・・
オランダのスポーツ政策
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オランダのスポーツ政策は日本と違うよ!
日本とオランダのスポーツ予算
オランダのスポーツ強さの秘密は諸説あります。
平均身長が世界一高いことなどが要因と言われることもあります。
国民のスポーツ参加率も高く、人口の30%である600万人が何らかのスポーツクラブに参加しています。
今回はオランダのスポーツに対する政策を見ていきましょう。
日本は東京オリンピックの準備に向けて2015年にスポーツ庁を創設しました。
2002年度のスポーツ関係予算は122億3900万円でした。
スポーツ庁創設後の2017年度は402億3536万円と大幅に増額されました。
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東京オリンピックに向けて増額されているよ!
オランダのスポーツ関係予算は129億6960万円です。
東京オリンピックへ向けて強化費を増額する前の日本とほぼ同レベルです。
日本とは予算の使い方が違います。
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日本とオランダはどう違うの?
日本は予算の44%を東京オリンピックの競技力向上に使いました。
エリート選手への投資です。
子供への予算は約12%の51億4807万円でした。
エリート選手への予算額は諸外国と比較しても遜色ありません。
しかしジュニア選手への予算は圧倒的に少ないです。
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日本は競技力の向上に多くの予算を使うけど生涯スポーツや子供にはあまり使っていないね!
オランダは「スポーツ・フォー・オール社会」の実現に向けて予算を使っています。
スポーツ・フォー・オールとは「すべての人々が身近で手軽にスポーツを楽しめる環境を整備すること」です。
スポーツ関係予算の68%をスポーツ・フォー・オール関係へ投資しています。
子供から高齢者まで様々な人がスポーツに親しめるように環境整備が図られています。
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オランダは国民がスポーツに親しむためにも予算を使うんだね
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オランダは地域のスポーツクラブが盛ん!
オランダは学校の体育が必修カリキュラムにありません。
一般的には週に2回から3回の体育の時間がありますが、自治体によってはゼロの所もあります。
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オランダは地域のスポーツクラブに入るのが一般的だよ!
スポーツは地域のスポーツクラブに参加するのが一般的です。
スポーツクラブの多くは地域のボランティアが支えています。
全国にスポーツクラブが28000あり、6歳から17歳の70%が加入しています。
日本のスポーツクラブ数は増加傾向にあるものの、3550(2015年)です。
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日本に比べてかなり多いんだね!
オランダの掲げる目標
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オランダは世界のトップ10入りを目指しているよ!
オランダはエリートスポーツ国家の中で世界トップ10に入る目標を掲げています。
スポーツを強化するために「魅了して引き付ける」戦略をとっています。
6歳から12歳の子供のスポーツ参加率は100%を目指しています。
現在は13%の子供がスポーツをしていません。
12歳から23歳の若者のスポーツ参加率は90%が目標です。
進学によるスポーツからのドロップアウトを減少させる政策をとっています。
国民全体のスポーツ参加率は75%が目標です。
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国民全体がスポーツをする政策をとっているんだね!
都市部ではランニングやフィットネスが人気です。
地方ではサイクリングやウォーキング、サッカーが盛んです。
移民問題とスポーツ
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オランダは昔からスポーツが盛んだったわけじゃないよ!
1970年以前のオランダ
1970年代以前はスポーツは男性・白人・中流階級・健常者・若者など限られた層のものでした。
左派政党の躍進によりスポーツを全ての人にという「スポーツ・フォー・オール」の考え方が広まりました。
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半世紀前までスポーツは限られた人のものだったんだね!
深刻化する移民問題
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オランダは他のヨーロッパ諸国と同様に移民が社会問題化しているよ
オランダは近年になり移民問題が深刻化しています。
オランダの人口の11.5%が移民です。
首都のアムステルダムの住民の国籍は200か国近いです。
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200か国ってスゴイ!
ほぼ全ての国と地域だよ!
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オランダ移民の歴史
オランダは1960年代後半にトルコからの出稼ぎを受け入れました。
国内の労働力不足を補うためです。
1970年代には旧植民地であるスリナムからの移民も受け入れました。
移民にはオランダ人と同等の公共サービスを受けられるようにしました。
民族コミュニティ内の自治も認めました。
しかし移民の仕事であった造船業や鉄鋼業といった重工業の衰退により失業率が上昇します。
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移民の仕事が衰退したんだね・・・
また、民族の自治を認めたために移民がコミュニティ内だけで生活するようになりました。
移民2世はオランダ語が話せず、文化やしきたりに疎くなりました。
低学歴、低スキルなために失業率が高い状態になりました。
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移民だけのコミュニティで暮らすからオランダ人と溝ができたよ
アムステルダムやハーグ、ロッテルダムの移民居住地区は貧困や暴力が蔓延する事態になりました。
多文化政策の失敗の象徴となりました。
移民問題解決の手段としてのスポーツ
貧困地区の子供の肥満化も社会問題となっています。
オランダ人と移民との社会的統合に対する解決策としてスポーツの役割が期待されています。
オランダ人と移民との間に出来た溝を埋めるためにスポーツが使われています。
2011年にオランダ政府は全ての市民のために安心・安全なスポーツ環境を作り出す政策を始めました。
北アフリカやモロッコからの移民がターゲットです。
スポーツを通して外部との接触機会を増やし、交流を増やすことが目的です。
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オランダはスポーツエリート国家トップ10に入ることも目標。
その他に国民全体がスポーツに親しむことや移民問題の解決としてのスポーツにも予算をつぎ込んでいるよ!
子供から大人まで国民全体がスポーツに取り組むことで強いオランダが出来ているのかもね!
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参考文献
オランダにおけるスポーツ政策と子どものスポーツ振興プログラムに関する事例研究 流通科学大学人間社会学部 山口志郎 ほか
移民とスポーツに関する研究 武藤 葉月
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