「The Grade」は2024年6月に登場したコースです。
「The Grade」の最大の特徴はFTPテストができることです。
「The Grade」が登場するまで、ZWIFTのFTPテストはワークアウトで行っていました。
ZWIFTは4種類のFTPテストが用意されています。
4種類のFTPテストについてはこちらの記事を参考に
ZWIFT FTPテスト全4種類徹底解説 20分テスト・ランプテスト ベストなFTPテスト方法を紹介
「The Grade」のFTPテストは、ヒルクライムコースを完走したパワーを基に算出します。
実走で峠をアタックしてFTPテストをする感覚です。
ヒルクライムしながらFTPテストができるので、自分のホロリプレイと一緒に競うことも可能です。
ホロリプレイについてはこちらの記事を参考に
「The Grade」はZWIFTの仮想空間であるWATOPIAの南海岸側にあります。
最初は直線ですが、すぐにつづら折りになります。
つづら折りを終えて、最後に少し直線があります。
ゴール地点には、アーチがあります。
「The Grade」の頂上から更に走ると、ZWIFT3大山岳の一つである「Epic KOM」の頂上に着きます。
「The Grade」でのFTP算出は、パワーとタイムから算出されます。
パワーとタイムから単純に算出される訳ではありません。
ZWIFTが独自に集計したユーザーのパワーデータを使い、独自のアルゴリズムで算出されます。
アルゴリズムは公表されていませんが、初心者からプロ選手まで70万人以上のデータが使われています。
20分のFTPテストの場合は、20分平均パワー×0.95で算出されます。
「The Grade」のパワーデータからFTPを算出するアルゴリズムは、8分以上の走行データから算出されます。
8分以下のデータでは、正確なFTPが算出されません。
「The Grade」を8分以内で走るには8W/kg以上のパワーが必要なので、ほぼ全ての人が算出可能です。
FTPテストについてはこちらの記事を参考に
【ロードバイク】初めてのFTPテストで好成績を出すコツと失敗しない方法
「The Grade」も他のKOMと同様に、記録を更新するとジャージをゲットできます。
KOMジャージは、過去1時間以内に最速タイムを更新した人に与えられます。
ジャージを維持できる最長時間は1時間です。
1時間以上が経過すると、その時点で2番目に速いタイムの人にジャージが移動します。
違うワールドに移動した場合も、ジャージを失います。
ZWIFTのKOMジャージについてはこちらの記事を参考に
【ZWIFTセグメント徹底解説】最速タイムを出してジャージをゲットする方法
「The Grade」の上り区間の距離、獲得標高、平均傾斜、区間数は下の表の通りです。
距離 | 3.5km |
平均傾斜 | 8.6% |
獲得標高 | 302m |
区間数 | 10区間 |
「The Grade」は10区間に分かれていますが、等間隔ではありません。
ZWIFTのヒルクライムコースについてはこちらの記事を参考に
ZWIFT 3大ヒルクライムコース「Ventoux」「Alpe du ZWIFT」「Epic」完全攻略法
「The Grade」に入ると、専用画面に切り替わります。
平均パワー、各区間のタイム、パーソナルベスト、ゴール予想タイムなどが表示されます。
「The Grade」でFTPテストをする場合は、「Oh Hill No」ルートを選択します。
「ルート」→「WATOPIA」→「Oh Hill No」を選択します。
「The Grade」を走るルートは「Oh Hill No」を含めて3つあります。
ルートは下の表の通りです。
ルート名 | 距離 | 獲得標高 | リードイン |
Oh Hill No | 7.9km | 306m | 0m |
Elevation Evaluation | 24.6km | 396m | 0m |
Peak Performance | 45.9km | 726m | 0.4km |
どのルートを選択しても、FTPテストが可能です。
リードインはありません。
すぐに計測が始まるので、FTPテストをする場合はウォーミングアップが必要です。
ZWIFTには、様々なウォーミングアップ用のワークアウトが用意されています。
ZWIFTウォーミングアップについてはこちらの記事を参考に
「Oh Hill No」を2回目以降走る場合は、前回の自分のホロリプレイが表示されます。
ホロリプレイを目安に、自己ベストを目指すことができます。
ホロリプレイについてはこちらの記事を参考に
距離は7.9kmになっていますが、これは下りも含めた距離です。
「The Grade」の平均勾配は8.6%です。
ほぼ全ての区間の傾斜が10%ですが、区間4の終わりから区間5は傾斜が0%になります。
距離は1.4km付近です。
短い下りもあります。
平坦や下り区間は、パワーが落ちるため要注意です。
区間5の後半は、再度傾斜が10%になります。
この部分はリズムが狂うので、疲労感が増します。
区間7から雪が積もり始めます。
つづら折り区間が続きます。
区間10を通過し、つづら折りが終わるとゴールのアーチが見えてきます。
ゴールのアーチを通過すると、右側にFTPテストの結果が表示されます。
FTPが更新された場合は、「Your New FTP」と表示されます。
途中で止まったり、FTPが更新されなかった場合は「Your GRADE」と表示されます。
ZWIFTのヒルクライムコース「Mt.富士」についてはこちらの記事を参考に
Mt.富士ヒルクライムのブロンズを獲得するためにZWIFTクライムポータル「Mt FUJI」を90分で走る方法
「The Grade」の頂上アーチを通過した後は、ターミナルを回って下りに入ります。
「Oh Hill No」以外のルートを選択した場合は、Epic KOMの方へ向かいます。
下りは、ペダルを回さなくてもスタート地点に戻ることができます。
スタート地点を通過した後は、ロータリーを回って再び上りに入ります。
Uターン等をせずに、何度でも「The Grade」を往復できます。
「The Grade」は、一部のKOMの様なボーナスXPはありません。
1km毎に20XPがゲットできるだけです。
「The Grade」の1往復でゲットできるXPは160XPです。
XPを稼ぐ目的ならば、あまり向いているコースではありません。
60分間の全力走以外のFTPテストは、20分間テストも含めて全て推定値です。
テスト時間が短いタイプほど、無酸素域パワーの高い人は高い値が出ます。
「The Grade」のFTPテストは、ランプテストと20分間テストの中間くらいの時間です。
人によっては、20分間テストより高い値が出る可能性があります。
FTPテストは、トレーニングを正しい値で行うのと自分のレベルが上がっているかを確認するために行います。
「The Grade」で測定したFTP値と、他のFTPテストの値を比べる事にあまり意味はありません。
トレーニングの進捗状況を確認する場合は、同じテスト方法を使うのがお勧めです。
パワーウェイトレシオと完走タイム、FTPの関係は下の表の通りです。
パワーウェイトレシオ | 完走タイム | FTP |
2 W/kg | 27分46秒 | 146W |
3W/kg | 18分47秒 | 210W |
4 W/kg | 14分22秒 | 267W |
5W/kg | 11分44秒 | 328W |
6W/kg | 10分04秒 | 388W |
7W/kg | 8分49秒 | 449W |
タイムが速くなるほど、平均パワーとFTPの差が大きくなります。
計測時間が短いほど、平均パワーと推定FTPの差は大きくなります。