クライム・ポータルとは、2023年6月に新しく追加されたコース群です。
ツールドフランなどで使われる、有名な山岳コースを正確に再現しています。
実際の山岳コースをバーチャルで再現するのは、初めてではありません。
ZWIFTには、今までも「アルプ・デュエス」、「モン・ヴァントゥ」といった有名な山岳コースを再現したコースがありました。
有名山岳コースについてはこちらの記事を参考にしてください。
ZWIFT 3大ヒルクライムコース「Ventoux」「Alpe du ZWIFT」「Epic」完全攻略法Alpe du Zwift(アルプ・ド・ズイフト)60分切りのための5つの秘策
既存の「アルプ・ド・ズイフト Alpe du ZWIFT KOM」や「モン・ヴァントゥ Ventoux KOM」は傾斜だけでなく、コース脇の風景もリアルに再現されています。
クライム・ポータルは、ゲーム的な世界観となっています。
リアルな景色の中を走るのではなく、ゲーム化された世界を走ります。
距離、傾斜、コーナーの数などはリアルに再現されています。
風景を排除することで、より早く多くのコースを追加することが可能になりました。
コースの色は、傾斜によって変化します。
傾斜がきつくなると、赤色になります。
クライム・ポータルを走ると、XPが獲得できます。
XPとは、ZWIFTの経験値です。
XPを貯めることで、レベルが上がります。
XPについてはこちらの記事を参考に
クライム・ポータルは1コースを10セクションに分けます。
セクションを通過する毎に、アイテム又はボーナスXPが獲得できます。
セクションには、アーチがあります。
アイテム | 確率 |
フェザーアイテム | 25% |
スモールボーナスXP(×10XP) | 65% |
ラージボーナス(×250XP) | 10% |
スモールボーナスが出る確率が、最も高いです。
長いコースも短いコースも、10セクションに分けられています。
従って、短くて傾斜が緩いコースなら、効率的にXPが獲得できます。
後述するように、クライム・ポータルは傾斜を調整できます。
クライム・ポータルはアーチを通過する毎にボーナスが貰える可能性があります。
従って、傾斜を最小にしてより多くのアーチを通過するのがXPの効率的な稼ぎ方になります。
最短コースの「Cote de Pike」をUターンしながら、1時間繰り返し上った場合に得られるXPは下の表のとおりです。
パワー | 3W/kg |
1時間の往復回数 | 60回(上り8分間 下り2分間) |
1時間で得られるボーナスXP | 1890XP |
1時間で得られる距離XP | 520XP |
1時間当たりの合計XP | 2410XP |
クライム・ポータルを使えば、効率的にレベルアップできます。
クライム・ポータルは全部で23コースあります。
いつでも、好きなコースを走れる訳ではありません。
走れるコースは、スケジュールで決まっています。
毎日2コースが解放されています。
スケジュールは公式HPから確認できます。
「スタート画面」→「ライドのみ」→「ポータル」を選択
ライドを開始します。
上り始める前に、リードインがあります。
リードインは短く、1分程度です。
クライム・ポータルの入口には、アーチがあります。
アーチを通過すると、クライム・ポータルが始まります。
ヒルクライムの走り方についてはこちらの記事を参考に
クライム・ポータルは傾斜を調整できます。
難易度は125%、100%、75%、50%から選択できます。
傾斜が緩くなり、獲得標高が低くなるため、タイムは速くなります。
距離は変更できません。
傾斜をきつくすることもできます。
最大は125%です。
一度100%で完走した後に、傾斜を最大にすることができます。
最初は、125%がロックされています。
クライム・ポータルの難易度は、トレーナー難易度とは異なります。
トレーナー難易度についてはこちらの記事を参考に
【ZWIFT】トレーナー難易度を徹底解説 仕組みとレースに勝つ調整方法
難関の峠に挑戦したいが時間や体力がない時は、難易度を下げ気楽に走ることができます。
クライム・ポータルのゲート直前でも選択できます。
クライム・ポータルで走っている全てのライダーが表示されます。
どのライダーが傾斜を調整しているかは、ライダーリストで確認できます。
クライム・ポータルが始まると、専用の画面に切り替わります。
画面上部中央に表示されます。
走行時間、獲得標高などが表示されます。
タイムを更新できる可能性の高いライダーも表示されます。
このライダーを目標に、上ることができます。
画面の左上に表示されます。
10セクションに分けたデータが、表示されます。
データは平均斜度、平均パワー、平均心拍数、タイム、過去の自己ベストです。
画面の左下に表示されます。
コース全体の何パーセントを上ったかが表示されます。
画面右上に表示されます。
コース全体ではなく、近くだけが表示されます。
近くのライダーも表示されます。
クライム・ポータルは全部で23コースあります。
距離や平均勾配は様々です。
トレーナー難易度を調整すると、初心者でも楽しむことができます。
トレーナー難易度についてはこちらの記事を参考に
【ZWIFT】トレーナー難易度を徹底解説 仕組みとレースに勝つ調整方法
HoloReplayを表示させることもできます。
HoloReplayについてはこちらの記事を参考に
コース名 | 距離 | 傾斜 | 走行時間(FTP比2倍) | 走行時間(FTP比4倍) |
Pike | 2.17km | 9% | 19分 | 10分 |
Domancy | 2.97km | 7.9% | 22分 | 12分 |
Trebiac | 4.6km | 4.2% | 21分 | 12分 |
Aravis | 5.2km | 5.1% | 27分 | 15分 |
Old La Honda | 5.6km | 7.1% | 38分 | 20分 |
Crow Road | 7km | 3.58% | 17分 | 29分 |
Platzerwasel | 7.82km | 7.3% | 55分 | 29分 |
Belles Filles | 8.6km | 7% | 58分 | 31分 |
Bealach Na Ba | 9km | 7% | 60分 | 32分 |
Laguna Negra | 9.1km | 5.6% | 51分 | 27分 |
Ordino | 10.3km | 5% | 51分 | 29分 |
Rocacorba | 11.8km | 6.4% | 74分 | 40分 |
Puy de Dôme | 12.96km | 7% | 87分 | 46分 |
Aspin | 13.54km | 5.8% | 78分 | 42分 |
Madone | 16.3km | 5.5% | 91分 | 57分 |
Tourmalet | 17.2km | 6.9% | 115分 | 61分 |
Old Willunga Hill | 4 km | 6.3% | 25分 | 13分 |
Cheddar Gorge | 4.7km | 3.6% | 19分 | 11分 |
Cipressa | 6.4km | 3.5% | 25分 | 15分 |
Couillole | 18.3km | 6.6% | 115分 | 61分 |
Rosier | 5km | 4.5% | 23分 | 13分 |
Mt. Fuji | 25.6km | 4.7% | 125分 | 69分 |
Stelvio | 23.5km | 6.5% | 150分 | 80分 |
スペインにある上り坂を再現したコースです。
距離は短いですが、急傾斜です。
前半は5%以下ですが、後半は13%もあります。
2023年ツールドフランス第一ステージのゴールです。
イェーツ兄弟が集団から飛び出し、アダム・イェーツがステージ初優勝でマイヨ・ジョーヌを獲得しました。
3級山岳で、獲得標高は215mです。
フランスのピレネー山脈に連なる峠で、標高2115mです。
ツールマレー峠は、ツールドフランスで最も多く使われている峠です。
2023年ツールドフランスの第6ステージでもコースになりました。
超級山岳で、獲得標高は1213mです。
Aspin(アスパン峠)は、ツールマレー峠に連なる山脈です。
アスパン峠は、複数の上り口があります。
クライム・ポータルは、最も難易度の高い上りが再現されています。
1級山岳で、獲得標高は807mです。
マドン峠は、フランス南部のニース郊外にあります。
トレックのフラッグシップモデス「マドン」の由来となった峠です。
マドン峠を有名にしたのは、ランス・アームストロングです。
ニースに住んでいた頃に、自分のパフォーマンスがツールドフランスに耐えうるのかをテストしたことで有名になりました。
1999年にランス・アームストロングは30分45秒を記録しました。
超級山岳で、獲得標高は902mです。
2024年4月からクライムポータルに「Mt FUJI」が加わりました。
Mt FUJIは人気ヒルクライムレース「富士ヒルクライム」のコースを忠実に再現しています。
コースは富士北麓公園から5合目までです。
計測開始地点からではありませんので、注意が必要です。
Mt FUJIは距離25.6km、平均斜度4.7%、獲得標高1208mです。
富士ヒルクライムの計測開始地点からゴールまでは距離24km、平均斜度5.2%、獲得標高1270mです。
Mt FUJIも他のコースと同様に、いつでも走れるわけではありません。
コースカレンダーで確認する必要があります。
スマートトレーナーを使ってZWIFTする場合は、トレーナー難易度が設定されています。
トレーナー難易度はデフォルトで50%に設定されています。
トレーナー難易度が50%の場合、10%の傾斜を5%で再現します。
傾斜は緩く感じますが、必要なパワーは同じです。
ZWIFTで走るよりも、実際のコースはきつく感じるはずです。
トレーナー難易度についてはこちらの記事を参考に
【ZWIFT】トレーナー難易度を徹底解説 仕組みを知ってレースに勝つ方法
「Mt FUJI」を3W/kgで走ると、87分かかります。
これは、ブロンズ(90分切り)に必要なパワーウェイトレシオとほぼ一致します。
実際のレースは、気温や風向きに大きく影響されます。
ZWIFTは標高0mですが、富士ヒルクライムのゴール地点は標高2306mです。
空気の薄さも影響します。
レースはドラフティングが効きますが、周りに人が居るので一定ペースで走るのは困難です。
様々な不確定要素があるため、Mt FUJIより富士ヒルクライムのタイムは遅くなる可能性があると考えた方が良いかも知れません。
目標タイムより余裕を持ってMt FUJIを走り切れるくらいのトレーニングが必要です。
富士ヒルクライムに向けては、Alpe du Zwiftも良いトレーニングコースです。
Alpe du Zwiftについてはこちらの記事を参考に
Alpe du Zwift(アルプ・ド・ズイフト)60分切りに必要なパワーと5つの秘策