ドラフティングはレース結果を左右するよ
ZWIFTも実走も、ドラフティングはレース結果を左右する大きな要因です。
ドラフティングを上手く使い、パワーを節約することは大きなメリットがあります。
平坦な道を30km/h走っている時、抵抗の約80%が空気です。
速度が50km/hに上がると、空気抵抗が約94%を占めるようになります。
空気抵抗を小さくするためには、人の後ろにつく必要があります。
速度が上がるほど、ドラフティングの恩恵は大きくなります。
ロードレースについてはこちらの記事を参考に
屋外のドラフティングは集団の大きさ、速度、風向き、風速など様々な要因で決まります。
前走者との距離も、重要な要素です。
前輪と前走者の後輪の距離が10cm以下なら、最適なドラフティング効果があると言われています。
相手に近いほど、ドラフティング効果が大きい
ドラフティング効果は、5m離れていても得ることができます。
集団が大きくなれば、更にドラフティング効果が増します。
一説では、集団内でのドラフティング効果は最大で44%になります。
集団の先頭が300Wでペダルを回していても、170W程度で付いていくことができます。
集団内でドラフティング効果が最大になる位置は、真ん中です。
集団後方の方がドラフティング効果を得られそうですが、そうではありません。
集団後方は隙間が生まれやすく、横風の影響も大きくなります。
実走でドラフティング効果を得るためには、注意点もあります。
一番に気を付けることは、前の人と車輪が重ならないようにすることです。
前の人の後輪と自分の前輪が重なる位置にいると、落車の大きな原因になります。
急な加速・減速も厳禁です。
集団内で周りの人とコミュニケーションを取ることが大切です。
ZWIFTのドラフティングの目的は、実走と同じです。
目的はパワーを節約し、レースに勝つことです。
パワーの節約がレースの勝敗を決するのは、実走のレースと同じです。
ZWIFTのレースでは、ゲーム性を高めるためにドラフティングがあります。
ドラフティングを上手に活かすことが、レースに勝つ秘訣です。
ZWIFTレースについてはこちらの記事を参考に
ZWIFT(ズイフト) レースに勝つための6つのパワーアップアイテム 効果的な使い方とミステイク
ZWIFTのドラフティング効果は、速度、路面の傾斜などの影響を受けます。
ドラフティングのアルゴリズムは、明らかにされていません。
ZWIFTのドラフティング効果は、実走より少なく設定されています。
屋外でドラフティングが効いていると、大きくパワーを節約できます。
パワーの節約は、トレーニングという観点から見ると、効率的ではありません。
ZWIFTの最大の目的は、トレーニングです。
ZWIFTのレースに勝つことは二次的な目的です。
ドラフティング効果を実走と同じように大きくすると、トレーニング効果を最大限に得られません。
質の高いトレーニングをするために、ZWIFTのドラフティング効果は抑えられています。
ZWIFTレースについてはこちらの記事を参考に
ZWIFTレース・タイプ別攻略ガイド【ヒルクライム・ショートレース・タイムトライアル・クリテリウム】
ZWIFTのドラフティングは、実走と同じように速度が関係します。
スピードが上がれば、ドラフティング効果は大きくなります。
逆に、傾斜が10%を超えるような上りはドラフティング効果が小さくなります。
ヒルクライムはドラフティング効果が小さくなりますが、有効です。
平均斜度5%の坂でドラフティングした場合の効果は下の表のとおりです。
前の人のパワー | 330W | 270W |
ドラフティングする人のパワー | 320W | 264W |
パワーセーブ率 | 3.1% | 2.3% |
傾斜が急になるほど、ドラフティング効果は小さくなりますがパワーはセーブできます。
下りは、ドラフティング効果を最大限に活かせる場面です。
KOM付近で集団から遅れていても、下りに入る前に何としてでも追いつくことが大切です。
下りを集団で下る場合と一人で下る場合は、パワーが全く異なります。
平均斜度5%の下りでドラフティングした場合の効果は下の表のとおりです。
前の人のパワー | 330W | 270W |
ドラフティングする人のパワー | 207W | 145W |
パワーセーブ率 | 37% | 46% |
傾斜にもよりますが、下りは3割から4割のパワーをセーブすることができます。
下りほどではないものの、平坦も大きなドラフティング効果を得ることができます。
平坦でドラフティングした場合の効果は下の表のとおりです。
前の人のパワー | 330W | 270W |
ドラフティングする人のパワー | 341W | 208W |
パワーセーブ率 | 27% | 23% |
実走では、身長の大きな人の後ろに付く方がドラフティング効果が大きくなります。
ZWIFTは、身長の大きなアバターの後ろでもドラフティング効果が大きくなることはありません。
身長とドラフティングは関係しないことが分かっています。
ドラフティングが効いているかどうかは、アバターのポジションである程度見分けることができます。
ドラフティングが効いている時は、アバターがブラケットを握ります。
しかし、低速で走っている時もアバターはブラケットを握るので注意が必要です。
時速33km/h以上で走っている時に、アバターがブラケットを握っていればドラフティングが効います。
但し、トロンバイクは例外です。
トロンバイクに乗っている時は、アバターはブラケットを握ることはありません。
トロンバイクについてはこちらの記事を参考に
ZWIFT最強「トロンバイク」の特徴と最速でゲットする4つの方法
ZWIFTのドラフティングは注意点があるよ
ZWIFTはハンドルがないので、位置の調整が困難です。
ブレーキもありません。
前後位置の調整は、パワーの上げ下げに頼ります。
集団内でドラフティング効果を得られる位置に居続けるのは、独特のテクニックが必要です。
適正なパワーを維持していれば、自動でドラフティング効果を得られる位置に調整してくれます。
ZWIFTのドラフティングは、実走ほど即時に効く訳ではありません。
多少のタイムラグがあります。
傾斜によってドラフティング効果が変るよ
急な上りは、ドラフティング効果が小さくなります。
急な上りは速度が落ちるためです。
急な下りは、ドラフティング効果が大きくなります。
速度が上がるにつれて、ドラフティング効果は増します。
最大で35%から45%のパワーを節約できます。
ダウンヒルは集団がかなり有利になります。
頂上で集団に追いつくことは、レースを勝つために非常に重要です。
ヒルクライムについてはこちらの記事を参考に
実走でドラフティングが効く位置に居ると、明らかにペダルが軽くなります。
ZWIFTは、ドラフティング効果が体感しにくいです。
明らかにペダルが軽くなることはありません。
ドラフティングが効いているかは、アバターの上体が起きているかで判断することもできます。
ドラフティングが効いているのに、同じパワーで踏み続けると、集団の先頭に出てしまいます。
集団の先頭は、ドラフティング効果が消滅します。
パワーを落として前後位置を調整しましょう。
但し、交代で先頭に立つのがマナーなのは実走もZWIFTも同じです。
全員が気持ちよくレースできるように、先頭で風を受けることも必要です。
TTバイクを使用すると、ドラフティング効果がゼロになります。
実走では、TTバイクでもドラフティング効果が得られます。
チームタイムトライアルは、チームメイトとドラフティングして勝利を目指します。
ZWIFTのTTバイクは、主に個人タイムトライアルで使用します。
公正なレースをするため、ドラフティングがOFFになります。
レースでTTバイクを使っている人の後ろに付いても、ドラフティング効果は得られません。
タイムトライアルについてはこちらの記事を参考に
ドラフトブーストは、アイテムの一つです。
ドラフトブーストを使うと、ドラフティング効果が30秒間2倍になります。
ドラフトブーストは、ドラフティング効果がある時のみ有効です。
前走者がいない時に使っても、無意味です。
ゴールスプリントで大きな効果を発揮します。
ZWIFTのアイテムについてはこちらの記事を参考に
ブリトーは、周囲にいる人のドラフティング効果を失わせる効果があります。
ブリトーは集団内で使うのが効果的です。
半径2.5メートルの人を失速させることができます。
集団内で使うと、中切れを起こすことができますが、自分が取り残されないように注意しましょう。
パワーアップアイテムについてはこちらの記事を参考に
ZWIFT(ズイフト) レースに勝つための6つのパワーアップアイテム 効果的な使い方とミステイク
レースやイベントによっては、ダブルドラフトが設定されています。
ダブルドラフトでは、ドラフティング効果が2倍になります。
全ての人が常時ドラフトブーストを使用している状態です。
ダブルドラフトが設定されたレースやイベントでは、集団が大きくまとまる傾向があります。
集団内に居る人は、ドラフティング効果が最大に得られるため、脱落しにくくなります。
ダブルドラフトのレースは、小集団で逃げやすくなります。
4人の小集団が縦1列で逃げた場合、2番目の人は17%、3番目の人は9%程度パワーを節約できます。
単独の逃げは、かなり不利になります。
ダブルドラフトの時にドラフトブーストを使うと、パワーを75%抑えることができます。