クリテリウムはコーナリングも多くレース展開が予測不能だよ!
クリテリウムは1.5kmから2kmのコースを周回します。
コースは非常に短く2回から6回程度のコーナーがあります。
道路を折り返す180度ターンもあるよ!
レース展開は非常に激しく、誰が勝つのか予測不能です。
道路封鎖の範囲が狭く、観客は間近で観戦できる都市型の自転車レースです。
初心者レースは30分程度です。
プロのクリテリウムは1時間以上です。
クリテリウムで勝つには、様々な力が必要です。
クリテリウムはコーナーの連続です。
コーナーを素早く攻める力が求められます。
高いVO2MAXと有酸素能力も必要です。
爆発的なパワーも必要です。
スプリントを何度も繰り返せる回復力は非常に重要です。
クリテリウムはコーナーの立ち上がりで何度もダッシュします。
集団から遅れれば、直ぐに周回遅れになります。
クリテリウムでは、負荷に耐え、パワーをセーブする戦略も求められます。
クリテリウムで最も大切なのは集団前方をキープすること
クリテリウムは、集団内の位置取りが最も重要です。
集団の前方に位置する事が鉄則です。
後ろの方が楽そうだけど・・・
集団後方はデメリットだらけ
クリテリウムは、コーナーの立ち上がりで集団が縦に伸びます。
集団後方にいると、縦に伸びた集団の後方から加速しなければなりません。
加速の度に体力が削られます。
集団の前方は軽く加速しているだけなのに、後方は全力スプリントになります。
集団後方で180度ターンをするとゼロスタートからのフルスプリントになるよ
選手数が多いほど、前方と後方のスピード落差は大きくなります。
落車はほぼ集団後方で起きるよ
落車の多くは集団後方で起きます。
集団後方はリスクが高く、体力が削られるのに勝利する可能性は低いポジションです。
集団前方は力のある選手が多く、比較的安定しています。
後方にいくほど選手のテクニックは落ちるのに密度が高くなります。
力の劣る選手が高密度で走るから落車の危険も高くなるんだね・・・
怒鳴ったりせずにスマートな方法で集団前方をキープしよう
集団内で位置取りをするために自己主張は必要ですが、攻撃的になってはいけません。
他のライダーを手で押したりするのは厳禁です。
自分のハンドルが他のライダーの前にある限り、走行ラインをコントロールできます。
ラインを間違えたりコーナリングをミスすると、あっという間に集団後方に追いやられます。
油断するとあっという間に集団後方に追いやられるよ
集団前方をキープするのは体力的にも精神的にもキツイよ
集団前方は、ドラフティングの恩恵を受けにくくなります。
前方の位置をキープするのが膨大な体力を使います。
ベストポジションを維持するには経験も必要です。
しかし後方に位置するデメリットを天秤にかければ答えは一つです。
集団後方に居ては絶対に勝てないんだね・・・
クリテリウムは落車リスクの高いレース
レース経験が浅いうちは、安全が第一です。
周囲とのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
予想外のレース展開をすることと、予測不能な動きをすることは全く別です。
集団内では、他の選手から予測可能な動きをしましょう。
奇抜な動きは落車を招きます。
落車を誘発しないように周りの動きに合わせよう
クリテリウムの勝ち方は2種類だけ
クリテリウムの展開は2種類です。
「逃げ」と「集団スプリント」です。
持久力に優れる人は逃げが有利です。
スプリント力に優れる人は集団スプリントを目指しましょう。
逃げるにはアタック
逃げるためには、アタックが必要です。
アタックは誰でもできますが、成功するかは別問題です。
レースで逃げ切るのは、大変な作業です。
アタックの目的は「集団から離れて距離をキープする」です。
一時的に集団から離れても、すぐに追いつかれてはアタック失敗です。
アタック後すぐに集団に追いつかれると体力の無駄使いになるよ
アタックで重要なのは、集団の反応です。
集団から距離を保ち続けることが重要です。
意味のないアタックを繰り返すと、急激に消耗します。
1つの質の高い攻撃に集中するべきです。
タイミングを見極めて少ない回数で決めるのが成功のポイント
どのアタックが決定的なものになるかを正確に見極める能力が必要です。
集団が減速している時にアタックするのが鉄則です。
クリテリウムのコーナーの立ち上がりは、アタックに反応しにくい場面です。
コーナーの立ち上がりはアタックポイントになるよ
コーナーで大きく加速して最大限の勢いをつけます。
先頭の数名が後ろに付けなければ、アタックが成功する確率は高くなります。
この場合、集団後方は大きく遅れます。
コーナー立ち上がりのアタックに反応できるのは集団前方の選手だけ
アタックで重要なのは、最初の動きです。
アタックしてすぐに振り返らないようにします。
大きなタイム差がつくまで加速を止めるべきではありません。
振り返らずに加速し続けよう
大きなタイム差ができたら、逃げ集団のメンバーを確認します。
逃げ集団をまとめてローテーションをきれいに回せば、集団とのタイム差をキープできます。
協調する必要がある場面かを瞬時に判断します。
協調する場面では積極的にローテーションを廻して集団とのタイムギャップを作ろう
逃げ集団から勝者が生まれると確信できたら、その中での勝ち方を考えます。
逃げ集団に強い選手がいれば、ローテーションを乱す戦略もとれます。
逃げ切りが確信できたら、あえてローテーションを乱す戦術もあるよ
戦略的にリズムを崩すことで、有力選手の体力を削ることができます。
この場合、逃げ集団のペースは落ちるので後方集団に追いつかれるリスクがあります。
後方集団とのタイム差も考えながらレースを進めます。
他の選手の強さや脚質を知っておくことが大切だね
レースに出ている強い選手を知っておくことは、とても大切です。
スタートリストを見て、一緒に走った事がない選手がいれば過去のリザルトをチェックしましょう。
その選手が逃げ切りタイプなのか、スプリントに絡むことが多いのかを把握します。
スタートリストで強い選手は必ずチェックしよう
スプリントが大切と考えがちだけど最も大切なのは有酸素能力
クリテリウムには、体力の他にテクニックや瞬時の判断力、戦略が必要です。
必要なトレーニングは、他の自転車レースと似ています。
有酸素能力を磨いて大きな土台を作り、その後に高強度トレーニングを行います。
クリテリウムに必要なのは、爆発的なパワーやFTP強度以上を継続する力です。
絶えずインターバルがかかるので、回復の時間はほぼありません。
VO2MAX強度やスプリントを繰り返すには有酸素能力が不可欠
レース中は無酸素エネルギーシステムを多用しますが、強力な有酸素システムも必要です。
有酸素能力についてはこちらの記事を参考に
冬に有酸素能力を上げる!乳酸閾値LT向上トレーニング
有酸素システムがなければ、VO2MAX強度を繰り返すことができません。
乳酸除去能力も向上しません。
乳酸除去能力についてはこちらの記事を参考に
【ロードバイク】乳酸の出来にくい・溜まりにくい体になれる乳酸閾値上昇トレーニングとは!?
筋持久力も必要です。
消耗した状態でスプリントするには、ライバルよりもフレッシュな脚でいる必要があります。
脚をフレッシュに保つのは筋持久力です。
有酸素能力を十分に引き上げた後にVO2MAX強度のトレーニングを重視することで回復力やスプリントの繰り返しに対応できるようになります。
VO2MAXトレーニングについてはこちらの記事を参考に
有酸素能力と乳酸除去能力を同時にトレーニングできるよ
スイートスポット強度のトレーニングです。
スイートスポット強度のトレーニングは、有酸素能力と乳酸除去能力を同時に鍛えることができます。
時間効率の非常に優れたトレーニングです。
クリテリウムで大切なのは、土台となる有酸素能力です。
スイートスポット強度のトレーニングについてはこちらの記事を参考に
スイートスポットトレーニングでサイクルロードレースに勝つ!効果とメリット・注意点は!?
このワークアウトは、スイートスポットで30分間×2回がメインセットです。
ワークアウトがきつい場合は短時間のSST(Short)から始めましょう。
更に長いSST(Lomg)もあります。
トレーニング時間やレベルに応じて選択可能です。
トータルワークアウト時間は1時間25分。
TSSは104です。
VO2MAXインターバルとスイートスポットトレーニングを組み合わせたきついメニュー
VO2MAXインターバルとスイートスポットトレーニングを組み合わせたメニューです。
「GC COACHING」のメニューはどれもきついですが、効果が期待できます。
10分間のビルドアップ走の後に30秒ー30秒インターバル×3セットです。
レストを挟んでVO2MAXインターバルです。
3分間115%FTP×5回。
その後にスイートスポットインターバルです。
10分間90%FTP×2回。
トータルワークアウト時間は1時間22分。
TSSは103です。
クリテリウムに必要な力を万遍なく鍛えるよ!
クリテリウムに必要なスプリント能力、VO2MAX強度、スイートスポット強度をトレーニングします。
脚がフレッシュな状態で25秒140%FTP×8回をします。
その後1分114%FTP×6回。
最後に4分から2分の95%FTPでスイートスポット強度トレーニングを行います。
クリテリウムに向けた総合的なトレーニングです。
クリテリウムレースシミュレーションのワークアウト!
レースシミュレーションワークアウトです。
目まぐるしく強度が変化します。
クリテリウムレースは1分間強度が一定という場面がほぼありません。
激しい展開についていく能力が必要です。
このワークアウトは展開が激しいですが強度は高くありません。
物足りない時はパワーをプラスして行うとより効果的です。
トータルワークアウト時間は40分。
TSSは52です。
レースの10日から1週間前からトレーニング強度を落とします。
フレッシュな状態でレースに挑むためです。
疲労していない状態でレースに挑もう!
動画があればチェックしよう!
YouTubeなどで過去のレースをチェックします。
レースは毎回違う展開になりますが、前回のレース展開は非常に参考になります。
自分がレースを走っている所をイメージしながら予習しましょう。
同じコースなら同じレース展開になる可能性も高いよ
スタート3時間から4時間前に糖質を摂ります。
糖質はハイオクガソリンの役割を果たします。
クリテリウムで多用されるVO2MAX強度に欠かせないエネルギー源です。
クリテリウムは展開が激しいのでレース中はあまり補給できないよ!
糖質についてはこちらの記事を参考に
ロードバイクトレーニングの補給食をコンビニで調達!一番大切なのは糖質!
集団前方に位置して落車を避けよう
安全第一!
クリテリウムは最初の数周回の展開が非常に激しく、難しいです。
全選手の脚がフレッシュなため様々な動きが出ます。
ここで集団後方に追いやられるとレースが終わります。
体力を使いますが集団前方で展開しましょう。
周りの選手から予測可能な動きをして安全第一で頑張りましょう。