FTPを正しく設定するとトレーニングが効率的にできるよ
トレーニングが順調に進んでいるかを把握することは、非常に重要です。
自分のロードバイク能力を測る指標は、数種類あります。
代表的な指標の一つがFTPです。
FTPは、60分間維持できる最大パワーです。
FTPはZWIFTにおいて、ワークアウトの基準となる大切な数値です。
FTPについてはこちらの記事を参考に
FTPを正しく設定しないと、ZWIFTワークアウトの効果は最大限に得られません。
正しいFTPが分かると、ZWIFTレースのカテゴリーも正しく設定できます。
FTPを測定する最もシンプルな方法は、60分間全力で走ることです。
しかし、60分間の全力走はプロ選手でも難しいです。
屋外の実走とスマートトレーナーのFTPは、違う数値になります。
通常、スマートトレーナーのFTPは実走より低くなります。
詳しくはこちらの記事を参考に
ZWIFTのワークアウトを適正値で行うには、ZWIFTでFTPテストをする必要があります。
FTPを測定する方法が、ZWIFTには4種類用意されています。
FTPは、自分の能力を数値化することができます。
しかし、身近な人と比較して一喜一憂するのは無意味です。
FTPに良いも悪いもありません。
FTPは、トレーニングの基準値を決めるために使います。
過去のFTPと比較するのは、意味があります。
FTPが上昇していれば、正しいトレーニングができていると判断できます。
実走よりZWIFTの方がFTPテストしやすいね
実走でもFTPテストは、可能です。
しかし、屋外は気温や道路状況など条件が変化します。
ZWIFTのFTPテストは、再現性が高いのが特徴です。
毎回同じ条件でFTPテストすることができます。
屋内だから毎回同じ条件だね
ZWIFTレースの走行データからFTPを計算する機能もあります。
この場合は、FTPを更新すると通知が来ます。
ZWIFTでFTPテストをするデメリット
FTPは、20分間パワーの95%ではありません。
ランプテストの75%でもありません。
本当のFTPは、60分間全力でペダルを回したパワー値の平均値です。
ZWIFTのFTPテストはハードですが、比較的取り組みやすい内容です。
しかし、本当のFTPより高い値が出ます。
一番基本的なテストだよ!
FTPテスト(20分テスト)の方法
FTPテストとはシンプルに20分間全力走する方法です。
20分間の平均パワーの95%がFTPです。
方法はシンプルですが簡単ではありません。
FTPテストは20分間のタイマーがあるだけではありません。
ウォーミングアップが用意されています。
ウォーミングアップから始めるんだね
ウォーミングアップは正しいFTPを測定するために非常に大切です。
ウォーミングアップで予め疲労することでFTPの測定結果がより正しくなります。
ウォーミングアップが終われば20分間のテストが始まります。
20分間全力走はペース配分が難しい
最初の10分間はハードに踏みますが疲労困憊しないようにします。
20分テストで失敗する大きな原因は前半に頑張りすぎることです。
後半の10分間は最後の5分間に向けて徐々に強度を上げます。
最後の1分間はゴールを目指して全力で踏みます。
前半でハードに踏みすぎて後半に失速するより、後半に上げた方が好成績が得られます。
FTPテスト(20分テスト)のウォーミングアップはハード
ウォーミングアップがキツイ!
ウォーミングアップはハードです。
3分間のインターバルをした後に110%FTPで5分間です。
事前疲労することで正確なFTPが計測できます。
このテストが、ZWIFTに用意されているFTPテストの中でベストです。
20分間走に慣れていない人や自信のない人は、次に紹介する20分テストショートを選択します。
20分テストショートならウォーミングアップが短いよ
FTPテスト(20分テスト) 成功のポイント
ペース配分を極力一定にするのがポイントです。
「今のペースで20分間走り切れるか?」
自分自身に問いかけて下さい。
答えが「Yes」なら強度が低すぎです。
もっと踏みましょう。
答えが「No」なら踏みすぎです。
後半に失速します。
「多分大丈夫」が最適の強度です。
FTPテストを何度か繰り返すうちに、コツが掴めてきます。
ケイデンスを90rpm/分に保ち、シッティングでペダルを回しましょう。
強い意志を持って最後まで頑張りましょう!
途中で諦めない事が大切
こんな人におススメ
自分のFTPが大まかに分かっている人は20分テストがおススメです。
20分走のペースが掴みやすいです。
20分テストは他に比べて精度の高いFTPが測定できます。
ウォーミングアップが短いよ
ノーマルとの違いはウォーミングアップ
ショートとノーマルとの違いはウォーミングアップの長さだけです。
20分間全力で走る事は同じです。
テストはノーマルと同じだね
ノーマルのウォーミングアップは非常に長く、人によっては疲れてしまうのでショートが用意されています。
ウォーミングアップは1分間と5分間のランプアップ走です。
ノーマルに比べて時間が短いので素早く体を温める必要があります。
全体の時間もノーマルが1時間13分なのに比較してショートは45分です。
ランプテストはペース配分の必要なし
全部スマートトレーナーにおまかせ
全てをスマートトレーナーに委ねる
ランプテストは自分でペースを考える必要がありません。
全てスマートトレーナーにお任せです。
実走では不可能なZWIFTならではのテストです。
ZWIFTならではのFTPテストだね
ランプテストは1分間の短いインターバルを繰り返します。
最後の1分間が終わるまでに、最大有酸素パワー(MAP)に達します。
この値から、ZWIFはFTPを推測します。
MAPとFTPの関係性については、1990年代後半にサイクリングコーチのリック・スターンにより明らかにされました。
ランプテストは、100Wからスタートします。
1分毎に20Wづつ強度が上がります。
スタート直後は非常に楽ですが、すぐにきつくなります。
最後は疲労困憊に追い込まれます。
最初は楽だけど最後はとってもきついよ
通常10分から15分で限界に達します。
ペダルが廻せなくなればテスト終了です。
ペダルを回せなくなった時のパワー値が、最大有酸素パワー(MAP)です。
FTPはMAPの72%から77%と言われています。
最大有酸素パワー(MAP)についてはこちらの記事を参考に
FITNESSでZWIFTのFTP・MAP・VO2MAX・Peak Powerを見る方法
テストの後は、自動的にクールダウンが始まります。
ペーシングが必要ないのが、ランプテストの特徴です。
ランプテストは、シッティングで行います。
テクニックの介入することを防ぐためです。
ランプテストのFTPは、20分テストよりも高くなる傾向があります。
ランプテストは20分テストより少し数値が高くなるよ!
ウォーミングアップは入念に
ランプアップテストのウォーミングアップは、6分間と短いです。
テスト中のランプアップもウォーミングアップに含まれます。
体が温まりにくい人は、入念にウォーミングアップして挑みましょう。
こんな人におススメ
初めてのFTPテストはランプテストがおススメ
20分テストのペースが分からない人はランプテストがおススメです。
上がっていく負荷に合わせて頑張るだけなので精神的には楽です。
経験の浅い人や初めてFTPを測定する人もランプテストが向いています。
ランプテストは、FTPをある程度正確に推定できることが分かっています。
しかし、限界もあります。
人にはそれぞれ得意分野があります。
無酸素域パワーが高い人もいます。
MAPやVO2MAXのパワー比率が高い人もいます。
そういった場合は、FTPテストが300Wであっても、ランプテストが270Wだったり320Wだったりします。
初心者や体重60kg以下の人はライトがおススメ
軽量ライダーや初心者におススメ
体重が60kg以下の人や初めてランプテストをする人は、ライトが向いています。
ノーマルが38%FTPから始まるのに対してライトは19%FTPからスタートします。
軽い負荷から始まるよ
上昇幅も少ないのでノーマルよりも緩やかに負荷が高まります。
ある時点から急激にきつく感じ始めます。
その時点からが頑張りどころです。
その後3分から5分で限界に達するはずです。
ランプテストは、あまりに短時間で限界に達すると正確な数値が得られません。
ランプテストの長さは、14分から18分が必要です。
ZWIFTのFTPテストは4種類ですが、20分テストとランプテストを行うことが理想です。
無酸素域が得意な人もいれば、VO2MAXが高い人もいます。
20分テストとランプテストを組み合わせると、自分の特性が分かります。
ランプテストの値が20分テストより高い人は、無酸素域が得意で有酸素能力が低い可能性があります。
乳酸閾値能力を向上させ、長いヒルクライムに挑む必要があります。
乳酸閾値能力についてはこちらの記事を参考に
【ロードバイク】乳酸の出来にくい・溜まりにくい体になれる乳酸閾値上昇トレーニングとは!?
ランプテストの値が20分テストより低い人は、無酸素域能力が低い可能性があります。
ゴールスプリントや、ヒルクライムのゴールで必要な能力です。
スプリント能力についてはこちらの記事を参考に
ZWIFはFTPテストやレースのパワーデータに基づいて自動的にFTPを更新します。
次回のレースカテゴリーやワークアウトなどに、反映されます。
しかし、FTPは自動的に下がることはありません。
長期間トレーニングしていない場合などは、手動でFTPを調整する必要があります。