FTPとは
FTPとはFunctional Threshold Powerの略です。
「機能的作業閾値パワー」と訳されます。
1時間出すことが出来るパワー値の事です。
FTPはトレーニングの指標として使われる最も基本的なパワー値です。
FTPはトレーニング強度を決める時の指標に使われるよ!
ゾーン | 対FTP強度 |
L1(回復走) | ~55% |
L2(耐久走) | 56%~75% |
L3(テンポ走) | 76%~90% |
L4(乳酸閾値) | 91%~105% |
L5(VO2MAX) | 106%~120% |
L6(無酸素運動領域) | 121%~150% |
L7(神経系パワー) | 151%~ |
多くの人がFTPを上げるために日々トレーニングしています。
FTPについてはこちらの記事を参考に
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ほとんどの人にとってFTPは正確ではない
FTPの定義は「1時間出すことが出来るパワー値」です。
しかし、ほとんどの人にとってFTPは1時間の最大パワーではありません。
どういうこと?
FTPは20分間の簡易テストで求める事がほとんどです。
簡易テストは20分間の平均ワットの95%をFTPとするものです。
簡易テストは「パワー・トレーニング・バイブル」にも紹介されている一般的な方法です。
簡易テストの結果は推定値です。
トレーニングを始めたばかりの人は限界まで自分を追い込むのは困難です。
逆にトレーニングを積み重ねた人はギリギリまで自分を追い込むことが出来ます。
どちらの人も20分間の平均パワーに0.95をかけます。
人によって追い込める力は違うので一律に0.95をかけると誤差が出るね!
多くの人はFTPを高く見積もってそうだね
FTP簡易テストをする理由
どうして簡易テストが使われているの?
1時間の全力疾走は精神的、体力的に非常にキツイので簡易テストが使われます。
1時間の苦痛に耐えるには特別な訓練が必要です。
1時間全力疾走するのは大変!
FTPは4週間から6週間毎に測定して補正する必要があります。
1時間の全力疾走は精神的にも肉体的にも準備が必要です。
リカバリーも必要です。
定期的に1時間走をするとトレーニング計画が崩れてしまいます。
簡易テストがないとFTPを計測するためのトレーニングが必要になるよ!
VO2MAXも推定値
FTPの推定値はライダーの乳酸閾値の近似値です。
短時間のパワーではなく持久力を示す値です。
VO2MAXなど他の指標はFTPから更に推定して算出します。
VO2MAXの正確な検査は大掛かりな施設が必要だからです。
VO2MAXは推定したFTPから更に推定した値だよ!
推定値から推定するから誤差が大きくなりそう・・・
VO2MAXについてはこちらの記事を参考に
1時間の全力疾走の値と推定FTPとの誤差は許容範囲内とされています。
ターゲットゾーンのパワーに厳密には入っていない可能性はあります。
推定FTPでトレーニングする意味
FTPは推定値だから無意味なの?
そんな事はないよ!
FTPはトレーニングの指標となる値です。
FTPを推定する方法があるおかげでトレーニングの進捗状況を確かめることが出来ます。
FTPを推定する方法がなければパワートレーニングは一部のエリートだけのものになってしまいます。
FTPを求める理由はトレーニングに活かすためです。
推定FTPでトレーニングを行い、更新したら新しい値で更にトレーニングします。
FTPを更新することで肉体的にも精神的にも強くなることが出来ます。
FTPはあくまでもトレーニングする時の基準値です。
FTPはトレーニングの基準値だね!
FTPを使わないパワートレーニングとしてMAPがあるよ!
FTPとは異なるパワートレーニンの基準値もあります。
MAP(Maximum Aerobic Power)と呼ばれる値です。
MAPはVO2MAX時に維持できるパワー値です。
詳細についてはトム・ボシスさんのブログが非常に参考になります。
専門書もありますが残念ながらフランス語です。
FTPはトレーニングをするための指標!
その事を頭においてトレーニングしよう!