スイートスポットトレーニングとはFTPの88%から94%の強度でのトレーニングです。
FTPについてはこちらの記事を参考に
ロードバイクトレーングの基礎となる有酸素運動能力を効率よく引き上げることができます。
有酸素運動能力についてはこちらの記事を参考に
強度とボリュームのバランスが良いのでサイクリストの能力を最も引き上げるトレーニングの一つです。
サイクリストを次のレベルへと導いてくれます。
有酸素運動能力を向上させるトレーニングは他にも種類があります。
スイートスポットトレーニングは、他のトレーニング方法に比べて時間効率が良いのが特徴です。
スイートスポットトレーニングは、きついトレーニングですが週に数回出来るレベルです。
ロードバイクトレーニングをしている人の多くは、FTP向上を目標にトレーニングしています。
スイートスポットトレーニングはより高いパワーでより長くペダルを廻す事に重点を置いています。
その結果FTPを引き上げる事が出来ます。
スイートスポットトレーニングはテンポとFTPの間の強度です。
この強度は筋繊維を過度に破壊せずにトレーニングできます。
スイートスポットトレーニングと聞くと楽な強度をイメージしますが、そうではありません。
スイートスポットトレーニングは非常にきついトレーニングです。
きついトレーニングですが得るものも大きいです。
スイートスポットトレーニングは、ロードバイクに乗る全ての人にお勧めです。
ロードバイクトレーニングは「基礎トレーニング」「強化トレーニング」「専門トレーニング」に分けることが出来ます。
基礎トレーニングは、土台となるトレーニングです。
土台を大きくすることで、頂点の高いピラミッドを作る事が出来ます。
「基礎トレーニング」「強化トレーニング」「専門トレーニング」はそれぞれが独立しているのではなく、関連しています。
基礎トレーニングには、2つの方法があります。
一つ目は従来から行われているトレーニング方法です。
低強度、長時間でひたすら乗り込む方法です。
この方法で有酸素運動能力を引き上げるには週10時間から20時間必要です。
毎日2時間から3時間トレーニングする必要があるため、仕事や学校がある人には現実的ではありません。
トレーニング時間が十分にとれるプロ選手には可能ですが、アマチュア選手には難しいです。
スイートスポットトレーニングは、同じ効果を週5時間で得る事が出来ます。
時間効率が良いので短時間で長時間低強度と同じ効果を得る事が出来ます。
スイートスポットトレーニングは、精神的なトレーニングにもなります。
きつい状況でも、ペダルを廻し続ける事が出来るようになります。
長時間低強度ばかりでトレーニングすると、レース中のきつい場面に対応出来なくなります。
ロードレースは、インターバルの連続です。
集団からの脱落はレースの終わりを意味します。
きつい状況でも自分を追い込める力はロードレースでとても大切です。
レース中はスイートスポットトレーニングの強度が大半を占めます。
基礎トレーニングを行う事で、酸素供給能力が向上します。
エネルギーに変換するのは、筋細胞内のミトコンドリアです。
ミトコンドリアについてはこちらの記事を参考に
ミトコンドリアを増やすためには基礎トレーニングに多くの時間を費やす必要があります。
ミトコンドリアが増えることでより効率的にエネルギー変換が出来るようになります。
ロードバイクの速度が上がるほどミトコンドリアの関与は高くなります。
スイートスポットトレーニングで毛細血管を増やすことが出来ます。
毛細血管が増えることで筋肉により多くの酸素を送る事が出来ます。
栄養を送り込むことでミトコンドリアが強化され、より有酸素運動能力を向上させる事が出来ます。
心筋も鍛えられます。
血液を全身に送るポンプが大きくなります。
脂肪をエネルギーに変える体に変わります。
脂肪についてはこちらの記事を参考に
ロードバイクトレーニングの悪者!?知っておくべき良い脂質・悪い脂質
これらの事が複合的に起きます。
結果的にスイートスポットトレーニングを行う事でより持久的な選手になる事が出来ます。
低強度・長時間トレーニングで乗り込む方法はプロなど一部の選手なら可能です。
プロ選手は、基礎トレーニングに多くの時間を費やします。
基礎トレーニングは重要であるが、時間がかかる事を知っているためです。
スイートスポットトレーニングは、トレーニング時間の限られたアマチュアに向いています。
時間を短くする代わりに強度が高くなります。
週に2回から3回のトレーニングで、基礎トレーニングをする事が出来ます。
週4回から6回トレーニング出来る人は、スイートスポットトレーニングに加えて低強度・長時間トレーニングを行うとより効果的です。
スイートスポットトレーニングはインターバルを組んで行います。
下のメニューは、最も基本的なスポットトレーニングです。
ウォーミングアップ |
(スイートスポット強度8分間 レスト4分間)×4セット |
クールダウン |
スイートスポット強度に32分間滞在します。
最初は短いインターバル、低いパワーから始めます。
スイートスポットトレーニングの強度は、FTPの88%から94%です。
トレーニングが進むにつれて、徐々に時間と強度を上げていきます。
有酸素能力が向上するので、最初はつらいインターバルもやり切れるようになります。
最終目標はスイートスポット強度の上限で20分間のインターバルを組めるようになる事です。
トレーニングを繰り返すうちに、自分の有酸素能力が上がっているのを体感できるはずです。
初めてスイートスポットトレーニングをする場合は、短時間のインターバルを組みます。
週に3回を目標にトレーニングしましょう。
一週間でスイートスポット強度に1時間から3時間半滞在する事を目標にします。
ある程度トレーニングは進んできた人は、インターバルの強度と回数を増やします。
トレーニング回数が週に5回ある場合は低強度と高強度を混ぜます。
一週間のスイートスポット強度滞在時間は3時間半以上を目標にします。
週に6回のトレーニングを行います。
その内の5回はトレーニング毎に60分間から120分間スイートスポット強度に滞在します。
疲労が蓄積するのでリカバリーに力を入れましょう。
スイートスポットトレーニングは、単調なトレーニングになりがちなので実走でするのがおススメです。
雨の日や夜でもトレーニング出来るのがZWIFTワークアウトの強みです。
ZWIFTワークアウトを使うと、より厳密にパワー管理ができます。
ZWIFTワークアウトには、スイートスポットトレーニングが多く用意されています。
今回は代表的なワークアウトを3つ紹介します。
最も基本的なスイートスポットトレーニングワークアウトです。
スイートスポット強度の上限と下限のインターナルです。
50分間のトレーニングでスイートスポット強度に40分間滞在します。
最初は楽に感じますが後半はかなりきつく感じます。
まずはこのワークアウトをコンプリート出来るようになりましょう!
変則的なスイートスポットインターバルです。
スイートスポット強度の途中でVO2MAX強度が1分10秒入ります。
ワークアウト時間は52分間です。
アップとダウン以外は強度が上がったままなので休む場面がありません。
スイートスポット強度に42分間滞在します。
スイートスポットトレーニングの仕上げのワークアウトです。
このワークアウトをやり切る事が出来るようになればかなり有酸素能力が向上しています。
基礎トレーニングの最終目標となるワークアウトです。
ワークアウト時間は2時間25分です。
スイートスポット強度に102分間滞在します。
長時間のワークアウトなので十分な飲み物と補給食を用意して挑みましょう!