Vo2maxとは、最大酸素摂取量のことです。
持久力を表す指標として使われます。
ロードバイクやマラソンなど、持久系種目の強い選手は総じてVO2MAXが高いです。
プロロードレーサーのVO2MAXについてはこちらの記事を参考に
【ロードバイクのVO2MAX判定】自分のVO2MAXは普通より高いor低い?【海外プロロードレーサーと比較】
ロードレースにおいて、Vo2max能力を鍛えることは勝利への近道です。
ただし、VO2MAXが高ければレースに勝てるとは限りません。
ロードレースは、自身の力以外の要因が大きく影響します。
レース展開を読む力や風向き、コースなど様々な要因がレース結果に影響します。
Vo2max能力とレースでの勝利についてはこちらの記事を参考に
Vo2maxは、筋肉が取り込める酸素量のことです。
1分間当たりに体重1kgが取り込める酸素量で表します。
単位はml/kg/minです。
筋肉は、酸素の関与が少なくても収縮することができます。
酸素の関与が少ない筋収縮が無酸素運動です。
しかし、無酸素運動での筋収縮は数秒間しかできません。
長時間の運動は、酸素が必ず必要です。
Vo2max能力の向上にはミオグロビンの増加や毛細血管の発達などが必要です。
ミオグロビンは、酸素を貯蔵する役割があります。
遅筋が赤いのはミオグロビンの量が多いからです。
速筋と遅筋についてはこちらの記事を参考に
ロードバイクなどの持久的トレーニングに必要なトレーニングの要素は3つあります。
強度、時間、頻度です。
VO2MAXを高めるのに必要なのは、強度です。
インターバルトレーニングは高い強度と低い強度を繰り返すことができます。
VO2MAXを高めるのに非常に有効なトレーニング方法です。
Vo2maxを正確に測定するには、強度の高い運動をしながら呼気を分析する必要があります。
専門機関での分析が必要です。
トップアスリートにはそういった機会がありますが、アマチュアには難しいです。
ロードバイクトレーニングでは、パワーメーターでVo2maxを推定することができます。
Vo2maxは5分間の全力パワーとほぼ一致します。
例えば体重60kgで5分間300W出せる人のVo2maxは下の式から推定できます。
{0.0108×5分間パワー+0.007×体重(kg)}÷体重(kg)×1000
{0.0108×300+0.007×60}÷60×1000=47.4ml/kg/分
となります。
Vo2maxは、加齢とともに低下していきます。
女性は男性よりも低くなります。
年齢 | アマチュアハイレベル | アマチュアトップレベル | オリンピックレベル |
20歳代 | 57-62 | 63-69 | 70~ |
30歳代 | 52-57 | 58-64 | 65~ |
40歳代 | 48-53 | 54-60 | 61~ |
50歳代 | 44-48 | 49-55 | 56~ |
Vo2max能力の限界値は、10歳代の有酸素能力値でほぼ決まるという学説もあります。
しかし、何歳から始めても正しいトレーニングをすればVO2MAXは必ず向上します。
VO2MAXについてはこちらの記事を参考に
Vo2max能力を鍛えるためには、Vo2max強度付近でトレーニングする必要があります。
Vo2max強度は、5分間の全力ペダリング強度です。
とてもハードなので1回で疲労困憊してしまいます。
Vo2max強度に長く滞在するほど効果があります。
5分間を1セットするよりも、少し強度を下げ、時間を短くしたインターバルが有効です。
実走でも、Vo2maxインターバルはできます。
ZWIFTワークアウトのVo2maxインターバルは、世界の一流トレーナーが考えたものです。
FTPパワーを基にプログラムされています。
Vo2maxはFTPの106%%から120%です。
とてもキツイけれどもギリギリやり切れる、絶妙な強度設定です。
実走ではできない細やかなパワー値設定も魅力です。
Vo2maxインターバルを初めて取り組む人は、自分を追い込む力を付ける必要があります。
ZWIFTにはERGモードがあります。
ワークアウトの内容に合わせて負荷が自動的に変わります。
ERGモードについてはこちらの記事を参考に
【ZWIFTのERGモード】仕組み、使い方を徹底解説 4つのメリット・5つのデメリットを紹介
ZWIFTワークアウトは、ペダリングのみに集中できるので、自分の限界を超えるのにぴったりのツールです。
VO2MAXについてはこちらの記事も参考に
VO2MAXトレーニングは、効果が出やすい練習です。
数週間でトレーニング効果が表れる場合もあります。
トレーニングを始めてすぐに効果が表れるのは、アドレナリンの関与が大きいです。
VO2MAXインターバルに体が慣れることで、アドレナリンの分泌が低下します。
アドレナリンの分泌が低下することで、糖分解と血中乳酸濃度が低下します。
初期に効果が表れるには、筋肉の発達によるものではありません。
筋肉のタンパク質が入れ替わり、体が強くなるには3か月程度のトレーニングが必要です。
ZWIFTコンパニオンアプリから、簡単にVO2MAXワークアウトを選択することができます。
ホーム画面から「ワークアウト」をタップします。
「VO2MAX」をタップします。
WORKOUTS→ZWIFT ACADEMY 2019→BIKE→3.FTP Development
Vo2maxインターバルは、自分を追い込める力が必要です。
限界まで追い込んでいるつもりでも、まだ余力がある場合もあります。
「FTP Development」はFTP強度からVo2max強度です。
初めてVo2maxインターバルに取り組むなら、まずはこのワークアウトから始めて自分を追い込むトレーニングをしましょう。
最初はFTPより少し上の103%FTPを5分間×2回です。
次は105%FTPを4分間×2回。
最後は107%FTPを3分間×2回です。
後半にかけて強度は上がりますが時間は短くまります。
トータルワークアウト時間は1時間30秒。
TSSは74です。
WORKOUTS→ZWIFT ACADEMY2019→7.Vo2max Development
Vo2maxはFTPの106%から120%です。
「Vo2max Development」は最初はVo2max強度の下限付近です。
最後のビルドアップ走はVo2max強度の上限まで上がります。
強度は108%FTPです。
前半のインターバルは2分間ですが後半にかけて時間が長くなります。
最後は5分間のビルドアップです。
トータルワークアウト時間は1時間30秒。
TSSは75です。
WORKOUTS→ZWIFT ACADEMY TRI2020→BIKE→VO2MAX Short Intervals
118%FTP強度のショートインターバルです。
50秒ー10秒 40秒ー20秒 30秒-30秒×2セットです。
これを4ブロック繰り返します。
Vo2max強度の上限ですが、時間は短いです。
ただし、回復時間も短時間です。
Vo2max能力と回復力の向上が狙えます。
トータルワークアウト時間は1時間。
TSSは72です。
WORKOUTS→L’ETAPE DU TOUR TRAINING CLUB→PHASE3→5.Vo2max Descending
Vo2max強度上限から下限のインターバルです。
前半はハードですが、後半にかけて強度が低くなり時間も短くなります。
ZWIFTワークアウトは、実走ではできない細かなパワー値設定ができます。
トータルワークアウト時間は57分間。
TSSは73です。
WORKOUTS→GCN→FLAT OUT FAST→VO2&AC
このワークアウトは、ZWIFTの中でも最もキツイものの一つです。
3分間113%FTPの後に2分間のレスト。
その後に2分間125%FTPー5分間75%FTPー3分間113%FTPです。
Vo2max上限の間に5分間75%FTPがあるので、休むことができません。
全てで3ブロックあります。
最初のブロックはできても、後半のブロックをこなすのは困難です。
自身のVo2max能力に自信がついた後に取り組むべきワークアウトです。
トータルワークアウト時間は1時間9分。
TSSは94です。
有酸素能力を高めるトレーニングについてはこちらの記事を参考に