峠を速く上るのか、レースで勝ちたいのかで、トレーニング内容が少し変わります。
傾斜が一定の峠でタイムを縮めたい場合は、体重1kg当たりのパワー(パワーウェイトレシオ)を高めるのが一番の近道です。
パワーウェイトレシオについてはこちらの記事を参考に
ヒルクライムレースの場合は、事情が少し変わります。
ヒルクライムレースは、駆け引きがあります。
重要な局面でライバルを引き離す、あるいは引き離されないための瞬発力が必要になります。
パワーだけではレースに勝てない理由についてはこちらの記事を参考に
ZWIFTに代表される屋内トレーニングと実走の違いは、物理的な勾配の違いです。
スマートトレーナーの中には、物理的に勾配する製品もありますがまだ一般的ではありません。
スマートトレーナーで勾配をつけると、使われる筋肉が屋外のヒルクライムに近づくことが分かっています。
具体的には、大殿筋と大腿二頭筋(ハムストリング)の収縮が増加し、外側広筋(大腿四頭筋)の収縮が減少します。
ヒルクライムの勾配が7%を超えると、この傾向が更に強まります。
この場合は、体重1kg当たりのパワー(パワーウェイトレシオ)を高める必要があります。
斜度が一定の場合は、ペースの上げ下げがあるとタイムが伸びません。
淡々と一定ペースで踏み続けるのが正解です。
タイムトライアルの走り方についてはこちらの記事を参考に
目標のタイムで自分が出せるパワーを把握することが重要です。
アップダウンのあるコースの走り方についてはこちらの記事を参考に
アップダウンの周回コース 一定ペースVS変則ペース 速いのはどっち!?
WORKOUTS→ZWIFT ACADEMY2016→MONTH2→Session15:20/40 Hill Reps
5分間のFTPインターバルを4本行います。
5分の間はシッティングで、スムーズなペダリングを心がけます。
パワーが上下しないように淡々と踏みましょう。
セット間のレストは5分間です。
トータルワークアウト時間は1時間5分。
TSSは65です。
ワークアウト中は峠を上っている時をイメージして、一定ペースで踏みましょう。
このワークアウトは、後半にかけて徐々に強度が上がっていきます。
斜度が一定の峠でタイムを出したい場合は、最初は抑え気味で入ることが大切です。後半に失速すると、タイムを大きく失います。
入りの斜度が緩やかな場合は、最初から踏んだ方がタイムが出ます。
峠の特性に合わせて踏めるようになると、タイムが出やすくなります。
このワークアウトは2ブロックあります。
最初のブロックは12分30秒です。
79%FTPから91%FTPまで12分間かけて上げていきます。
最後の30秒は150%FTPです。
峠の頂上をイメージして踏みましょう。
2つ目のブロックは17分間です。
79%FTPから90%FTPまで12分間かけて上げていきます。
そして最後の5分間は104%FTPです。
トータルワークアウト時間は1時間30秒。
TSSは69です。
後半は峠の頂上までのラストスパートをイメージして踏みましょう。
ヒルクライムレースで勝利するには、駆け引きに対応する力が必要です。
大会の規模が大きくなるにつれて、駆け引きのレベルは上がります。
ヒルクライムでタイムを出すには、一定ペースで踏むのが大切です。
レース中はペースが上がったり下がったりします。
ヒルクライムレースについてはこちらの記事を参考に
ZWIFT 3大ヒルクライムコース「Ventoux」「Alpe du ZWIFT」「Epic」完全攻略法
一定のパワーで踏むことに慣れていると、この状況に対応できなくなります。
普段からインターバルトレーニングを取り入れることが大切です。
特に重要なのは、FTPやVO2MAX強度のインターバルです。
トレーニング強度についてはこちらの記事を参考に
【ロードバイク】パワー・心拍・RPEを使ったゾーン設定とトレーニングへの活用
WORKOUTS→MOUNTAIN BIKE→Absa Cape Epic→Absa Cape Epic Workout2
マウンテンバイク用のワークアウトです。
ワークアウトは、3ブロックに分かれています。
各ブロックごとに目的が違います。
最初のブロックは85%FTPで10分間です。
Z3強度で持久力を強化します。
2ブロック、3ブロックは乳酸閾値からVo2max強度です。
5分90%FTPー10秒115%FTPー5分100%FTPー2分115%FTPです。
FTP強度以上に12分30秒間滞在します。
FTP以上で踏むことで、Vo2max向上を狙います。
ブロック間のレストは5分間です。
レストの時間で、しっかりと回復させましょう。
ワークアウト時間は1時間4分20秒。
TSSは76です。
WORKOUTS→GCN→RACE PREP→FTP w/Bursts
このワークアウトはGCN監修です。
GCNのワークアウトは、どれもハードです。
GCNとはGlobal Cycling Networkの事です。
アメリカに本籍を置く世界最大のサイクリングチャンネルです。
レースの中継も多く行っています。
GCNはGCNジャパンも開設していて、元プロサイクルロード選手の土井雪広氏がリード・プレゼンターとして番組に登場しています。
GCN監修のワークアウトについてはこちらの記事を参考に
初心者・ブランクのある人へ!ZWIFTワークアウトプラン【GCN Zero to Hero Plan】7週間でパワーアップするワークアウトプラン
メインセットは28分間です。
FTP強度の間に10秒間130%FTPが12回入ります。
休む時間のない、非常にハードなワークアウトです。
ヒルクライムレース中の駆け引きをイメージして取り組みましょう。
トータルワークアウト時間は53分間。
TSSは71です。
途中で辛くなった場合は、トレーニングを止めるのではなく、アプリで強度を落としましょう。
とにかくワークアウトをやり切ることが大切です。
WORKOUTS→GCN→POWER CLIMBS→Sweetspot w/steeps
スイートスポット上限が35分間続く、ハードなワークアウトです。
スイートスポット上限からVo2max強度のインターバルです。
スイートスポットは、FTPの88%から93%の強度です。
FTPを上げる効果があります。
スイートスポットについてはこちらの記事を参考に
春に向けて!ZWIFTワークアウト スイートスポットトレーニング5選
スイートスポットトレーニング 時間効率重視でロードバイクトレーニング!向いている人は?やり方は?時間は?強度は?ZWIFTワークアウトは?疑問を全て解決!
メインセットは35分間です。
スイートスポット強度の間に45秒間130%FTPが12回入ります。
非常にハードなワークアウトです。
回復する時間がありません。
ヒルクライムレース中も回復する局面がなくアタックがかかります。
ヒルクライムレースは下りがないので休める時がないよ
トータルワークアウト時間は1時間。
TSSは86です。