運動前のストレッチングと体調を整えるストレッチング
レース前やロードバイクトレーニング前にするべきストレッチングの話です。
レース前にローラー台でウォーミングアップするのはもはや常識です。
その後に体の状態に合ったストレッチングを取り入れることでもっとパフォーマンスを発揮できるようになります。
ウォーミングアップ+ストレッチングでパフォーマンスが向上するよ!
ローラー台でウォーミングアップはするけどその後にストレッチングはしないね!
ウォーミングアップ後のストレッチングは種類を間違えると逆効果になるよ!
ストレッチングには様々な種類がありますが今回はダイナミックストレッチング、スタティックストレッチング、バリアスティックストレッチングを紹介します。
レース前やロードバイクトレーニング前にするストレッチングと体調を整えるためのストレッチングは目的も違えば方法も違います。
体調を整えるためのストレッチングは筋肉痛や筋の張りを感じている部分を中心に行います。
レース前やロードバイクトレーニング前は筋緊張を高め、素早い筋収縮を可能にするためのストレッチングを行います。
レース前やロードバイクトレーニング前はダイナミックストレッチング!
体調を整える時はスタティックストレッチング!
筋肉の状態を整えるためのスタティックストレッチング
スタティックストレッチングとは反動を付けずにゆっくり数十秒保持するストレッチングです。
筋肉痛や張りのある筋肉を軽い痛みや抵抗が生まれるまで伸ばします。
その時点で数十秒保持します。
ストレッチと言われてイメージするやつだね!
スタティックストレッチングの目的
スタティックストレッチングは筋緊張を低下させます。
筋緊張による関節可動域制限を改善する目的もあります。
スタティックストレッチングは筋肉をほぐして関節可動域を大きくする効果があるよ!
スタティックストレッチングのやり方
20秒間から30秒間保持することを数回繰り返すのが最も効果的です。
5秒程度のストレッチングでは筋緊張はほとんど低下しないという実験結果があります。
15秒のストレッチングを10回繰り返した場合、関節可動域が増加するのは5回目までで、最初の1回が最も関節可動域が増加したという実験もあります。
このことからも、最も効率的なのは20秒から30秒程度のストレッチングを5回程度繰り返すことです。
実験結果からも20秒から30秒を5回程度するのが効率的だよ!
今回はレースやロードバイクトレーニング必須の筋肉、ハムストリングスのスタティックストレッチングを紹介します。
前屈ストレッチング
膝が曲がらないように注意してね!
膝抱えストレッチング
①仰向けに寝ます
②膝をお腹につけるように抱えます
背中を丸めないように注意してね!
スタティックストレッチングの注意点
レース前やロードバイクトレーニング前のスタティックストレッチングは逆効果です。
俊敏性の低下や筋出力の低下を招きます。
レース前やロードバイクトレーニング前にすると筋緊張が低下するので意味ないね!
レース前・ロードバイクトレーニング前に必須!
レース前やロードバイクトレーニング前にパフォーマンス向上を目的に行うストレッチングです。
スタティックストレッチングは筋緊張を緩和する目的があります。
ダイナミックストレッチングは筋緊張をある程度高める目的があります。
スタティックストレッチングとは目的が全く別だよ!
レースやロードバイクトレーニングはスプリント力や筋出力の向上が必要です。
瞬発的な動きが求められるので筋緊張をある程度高める必要があります。
ダイナミックストレッチングはスポーツで最も使われる場面の多いストレッチングです。
サッカーでも効果が実証されていて試合前には必須のストレッチングだよ!
俊敏性や跳躍力が増えるんだね
ダイナミックストレッチングのやり方
動きの中で目的とする筋をストレッチングします。
スプリントタイムの短縮や筋力の増加が期待できます。
レース前やロードバイクトレーニング前に必須のストレッチングです。
素早い筋収縮と動作には運動ニューロンを出す脊髄前角細胞が興奮しやすい状態にする必要があります。
ランジ
①脚を肩幅に開きます
②両手を頭の後ろで組みます
③右脚を後ろに引き、右膝が床に付くくらいまで腰を下げます
④ゆっくり立ち上がります
⑤左脚でも同じ動作をします
腰をしっかり下げるのがポイント!
5回から10回繰り返そう。
筋トレではなく、筋肉をほどよく緊張させることが目的だよ!
ディープスクワット
①両脚を肩幅に開く
②両腕を前に伸ばす
③背中を伸ばし、腰をゆっくり下ろす
④姿勢を保ったまま腰を最大限まで下げたらゆっくり立ち上がる
ダイナミックストレッチングの注意点
全ての筋にダイナミックストレッチングすることは避けなければいけません。
筋肉痛や張りのある筋はストレッチング前から筋が緊張状態にあります。
筋肉痛や「張り」がある部分は筋緊張が高い場所!
その部分もダイナミックストレッチングすると筋緊張が高くなりすぎるよ!
筋緊張が高い場所はスタティックストレッチングで緊張をほぐす必要があるんだね
緊張状態にある筋にダイナミックストレッチングをするとさらに筋緊張が高まります。
その結果痛みが増したり障害が発生する原因となります。
これを防ぐには痛みのある筋はスタティックストレッチングで筋緊張を周囲の筋と同程度まで低下させます。
その後ウォーミングアップをしてダイナミックストレッチングを行います。
筋肉痛や「張り」がある部分は自分にしか分からないよ。
体の状態を把握することが大切だね!
自分自身の筋緊張を把握することが重要です。
効果がまりないバリアスティックストレッチング
バリアスティックストレッチングは反動をつけて筋を伸張させる方法です。
反動をつけて筋肉を伸ばすと、反射的に収縮しようとします。
これを「伸張反射」といいます。
バリアスティックストレッチングは伸張反射を利用したストレッチングです。
バリアスティックストレッチングはスポーツにはあまり適さないよ!
なんで!?
反動をつけるので筋肉の緊張が高くなりすぎるよ!
バリアスティックストレッチングが最適でない理由
バリアスティックストレッチングは筋肉が緊張状態になります。
スタティックストレッチングのように筋肉をほぐし関節可動域を大きくする効果はありません。
極度に筋収縮するため、レース前やロードバイクトレーニング前に行うと故障の原因となる場合があります。
筋緊張が極度に低下する疾患の治療目的では有効ですが、スポーツの目的はあまり適しません。
体育の時間などでアキレス腱を伸ばすときにやりがちなストレッチングですが、避けた方が良いでしょう。
学校の体育の時間にやりそうなストレッチングだけど
あまり効果的ではないんだね!
目的に合ったストレッチングを選ぶ事がポイントです。
目的に合ったストレッチングをすることでパフォーマンス向上が狙えるよ!