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ロードバイクのテンポトレーニング徹底解説【効果・リスク・レベル別メニュー】

Contents

なぜテンポトレーニングをするのか

テンポトレーニング=会話できる強度

テンポトレーニングの強度は、FTPの76%から90%です。

テンポトレーニングより少し強度を上げるとスイートスポットトレーニングになります。

スイートスポットトレーニングは、20分から40分維持できる強度です。
テンポトレーニングは、数時間維持できる強度です。

スイートスポットトレーニングについてはこちらの記事を参考に

スイートスポットトレーニング 時間効率重視でロードバイクトレーニング!向いている人は?やり方は?時間は?強度は?ZWIFTワークアウトは?疑問を全て解決!

テンポ走は会話しながら走れるくらいのペースだね


練習仲間と短い会話ができる強度のトレーニングです。
会話は出来ますが、途中で息継ぎが必要な強度です。
ロードレース中の大半は、テンポトレーニングの強度です。

テンポトレーニングを数人で行うのは要注意

グループライドはペースが上がりがちなので、注意が必要


トレーニング仲間とテンポトレーニングするときは、要注意です。
グループの先頭がテンポ強度だと、後ろは強度が低くなります。
テンポトレーニングは、FTPの76%から90%強度を保つことが最も重要です。

グループライドは、いつの間にかペースが上がりがちです。
途中でレースのようになっては、トレーニングの目的から外れてしまいます。
テンポトレーニングを厳密にしようとするなら、一人でトレーニングしましょう。

パワーを上下させない

登りはパワーが上がりすぎ、下りはパワーが下がりすぎることがよくあります。

パワーグラフを直線にする走りを目指します。
テンポトレーニンは、持久走と併用してトレーニングすることが多いです。
持久走はFTP50%から75%の強度です。
テンポトレーニングも持久走も有酸素能力向上に効果があります。

種類 FTP比
テンポ 76%~90%
スイートスポット 88%~94%
持久走 50%~75%

 

テンポトレーニングの効果

有酸素能力の向上

テンポトレーニングの最大の目的は、有酸素能力を向上させることです。
有酸素能力は、レースの種類や距離に関係なく全てのサイクリストに必要な能力です。

有酸素能力についてはこちらの記事を参考に

ロードレース必勝法!有酸素運動能力トレーニング!!

テンポトレーニングより強度の高いスイートスポットトレーニングは、時間効率が良いです。

しかし、有酸素能力が低いとスイートスポットトレーニングを繰り返すことは困難です。

テンポトレーニングで有酸素能力を上げてから、スイートスポットトレーニングに挑戦すると良いでしょう。

無理なくできて数か月で効果を実感

テンポトレーニングは初心者でも無理なく行えます。

時間を増やすことで、上級者でもかなりの効果があります。

FTP向上についてはこちらの記事を参考に

ロードバイクのFTPを上げる2ステップと上がらない2つの過ち

数時間のテンポ走や持久走は、繰り返しトレーニングすることができます。
テンポトレーニングは効果の出やすいトレーニング方法です。
初心者が正しい方法でトレーニングすれば、3か月から6か月で有酸素能力がかなり向上します。

テンポトレーニングの効果

有酸素能力の向上は、様々な要因があります。

有酸素能力が高まると、VO2MAXも高まります。

有酸素能力は全ての基本となる力です。

血漿量の増加
ミトコンドリアの増加
筋グリコーゲンの増加
遅筋肥大
筋毛細血管の増加
VO2MAX向上
テンポ走の効果

ミトコンドリアについてはこちらの記事を参考に

ミトコンドリア増殖でロードバイクが速くなる理由と効率的な増やし方

テンポトレーニングに向ている人

週末にロングライド出来ない人

基礎を作るためのベーストレーニングに、ロングライドは効果絶大です。
しかし、週末が雨や用事などで、ロングライドができないことがあります。
そんな時はテンポトレーニングで代用できます。
数時間ローラー台に乗るのは困難です。
しかし、1時間半くらいなら乗る事ができます。

雨でロングライドが出来ない時は室内でテンポトレーニングしよう


86%から90%FTPで20分×3セットや60分することで、ロングライドと似た効果が得られます。

ベーストレーニング初期に筋力トレーニングに集中したい人

冬のベーシックトレーニング初期に、筋トレで筋力アップすることは、レースシーズンに向けて必要なトレーニングです。

筋トレとテンポトレーニングを併用すると、効果的です。

筋トレとテンポトレーニングを併用することで、筋力アップしながら持久力を維持できます。

筋トレについてはこちらの記事を参考に

ロードバイクに筋トレが必要な理由とやり方!

長距離レースに出場予定

長距離レースに出場予定の人は、テンポトレーニングが必要です。
持久強度に比べて、より短時間でTSSを稼ぐことができます。
時間当たりのカロリー消費も、多くなります。
持久強度で3時間トレーニングすると150TSS程度です。
テンポトレーニングは1時間で70TSSから80TSSになります。
1時間半なら105TSSくらいです。
時間は半分なのに、多くのTSSを稼げます。

TSSだけがトレーニングの指標ではありませんが、テンポトレーニングはTSSが高くなります。

TSSについてはこちらの記事を参考に

【ロードバイク】TSSのトレーニングへの活用方法と4つの限界

週末のロングライドで疲労している

週末にロングライドすることは、有酸素能力向上に非常に効果的です。

週末のロングライドの効果を維持するために、週の途中にテンポトレーニングします。

月曜日に休養し、火曜日に高強度トレーニング、水曜日にテンポトレーニングします。
週の途中でテンポトレーニングを取り入れることで、週末のロングライドの効果を維持できます。

トレーニング時間が十分にとれない

ロングライドは有酸素能力向上に非常に効果がありますが、時間がかかります。
毎週末にロングライドの時間がとれない場合は、テンポトレーニングで代用する方法があります。
週に1回から2回の高強度トレーニングとテンポトレーニングを併用することができます。

テンポトレーニングのやり方

最初の目標は20分

低い強度のトレーニングほど、長い時間が必要です。
テンポトレーニングより強度の低いFTP50%から75%の持久走は、数時間走らないと効果は薄いです。
30分程度の持久走トレーニングは、ほぼ効果がありません。


テンポトレーニングは持久走トレーニングより強度が高いので、時間は少し短くなります。


初めてテンポ走する場合の目標は20分から30分です。

少しづつ回数と時間を増やす

テンポペースで20分走れるようになったら、次は15分×3回を目指しましょう。
次は20分×4回と徐々に伸ばしていきます。
アマチュアレベルなら120分が目標です。
テンポペースで120分走れるようになれば、レースでも上位に食い込めるはずです。

トレーニング時間の目安は、目標レースの時間です。
自分の目標とするレース時間以上は、テンポペースで走れるようになりましょう。
FTP強度でばかりトレーニングしていると、FTPは向上するかも知れません。
しかし、レース後半に失速するようになります。

レースに勝つトレーニングについてはこちらの記事を参考に

ロードレースに勝つための7つの鉄則

テンポトレーニングの頻度

20分×2回や30分×2回のテンポトレーニングを週2回程度が理想です。
週末は持久トレーニングを3時間から5時間することで有酸素能力が向上します。
テンポトレーニングに慣れてきたら、週末の持久トレーニング中にテンポトレーニングを混ぜます。

持久走の中にテンポ走を混ぜるのも効果的だよ

テンポトレーニングの注意点

テンポトレーニングは疲労蓄積に注意

持久トレーニングに比べて、テンポトレーニングは疲労度が高くなります。
テンポトレーニングはTSSが高くなるので、CTLが上昇していきます。
CTLの上昇にばかり集中すると本来の目的を忘れてしまいます。

CTLについてはこちらの記事を参考に

ロードバイクのCTL 活用法と事例を元に限界を解説

春に燃え尽きる可能性

冬の3か月間にテンポトレーニングを繰り返しCTLを上昇させ続けると、春にオーバートレーニングに陥る可能性があります。
レースシーズンに躍進するために冬を過ごしたのに、逆に燃え尽きてしまいます。
テンポトレーニングは効果が高い素晴らしい練習方法です。

有酸素能力の向上が体感できるので、夢中になってしまいます。

燃え尽きについてはこちらの記事を参考に

バーンアウト(燃え尽き症候群)を防げ!~いつまでも情熱的にレースするために~

テンポトレーニングは、やり過ぎに注意です。
CTLを過度に上昇させないように調整しましょう。

CTLについてはこちらの記事を参考に

CTL・ATL・TSBって何!?パワーメーターでパフォーマンス調整!
適度にロングライドを挟むことで、燃え尽きを予防できます。

【初心者・中級者・上級者】テンポトレーニングメニュー

初心者

最初は、テンポトレーニングに慣れる必要があります。


初めてテンポトレーニングする場合は、短い時間を繰り返します。

ウォーミングアップ①10分
ウォーミングアップ②1分:ケイデンス120回/分×3セット
ウォーミングアップ③10分:FTP70%
メインセット30分:FTP76%~90%×2セット(インターバル間レスト3分)
クールダウン15分
テンポトレーニング:初心者

トレーニング時間は2時間です。

メニューの中で、テンポ強度が70分間あります。

テンポ強度を30分間に区切ることで、集中力をキープします。

中級者

有酸素能力が上がってきたら、時間と回数を増やします。

ウォーミングアップ①10分
ウォーミングアップ②1分:ケイデンス120回/分×3セット
ウォーミングアップ③10分:FTP70%
メインセット90分:FTP76%~90%
クールダウン15分
テンポトレーニング:中級者

トレーニング時間は、初心者向けと同じ約2時間です。

短く区切っていたメインセットを長くします。

90分間テンポ走することで、有酸素能力が大幅に向上します。

上級者

テンポトレーニングの時間を更に長くします。

重要なのは、強度を一定に保つことです。

下りや上りでターゲットパワーから外れないようにします。

例え数秒でもターゲットパワーから外れない意識づけが大切です。

ウォーミングアップ①10分
ウォーミングアップ②1分:ケイデンス120回/分×3セット
ウォーミングアップ③10分:FTP70%
メインセット120分:FTP76%~90%
クールダウン15分
テンポトレーニング:上級者

テンポトレーニングの最終目標は、120分です。

テンポペースで120分間走れれば、多くのレースで集団から脱落しなくなります。

 

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