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筋トレでロードバイクが速くなる スクワット徹底解説【フォーム・効果・注意点】

Contents

スクワットでロードバイクが速くなる

筋トレ=レジスタンストレーニングでロードバイクが速くなるよ

ロードバイクに筋トレは必要?

ロードバイクのトレーニングに筋トレが必要かどうかは、長年に渡り議論されています。

最近では、ロードバイクのトレーニングに筋トレは有効であるとする意見が大半を占めています。

ロードバイクが速くなるための筋トレで最もおススメはスクワットです。

スクワットは、全身の筋肉を使います。

トレーニングを通して、自分に十分な関節可動域があるかを教えてくれます。

関節可動域とは、ROMと呼ばれます。

体の各関節が運動をするときに、動かすことができる最大範囲のことです。
関節可動域が不足していると、筋力が十分に活かせなかったり故障しやすくなったりします。

関節可動域(ROM)についてはこちらの記事を参考に

健康にロードバイクトレーニングしたい!!関節可動域(ROM)の話

筋トレの王者スクワット

ロードバイクが速くなるための筋トレの中で、最もおススメはスクワットです

レジスタンストレーニングについてはこちらの記事を参考に

ロードバイクのトレーニングの筋トレ

脚が太けりゃ速いのか!?太ももの太さとタイムの関係を検証!

ロードバイクばかり乗っていると骨がもろくなるって本当?ロードバイクトレーニングと骨密度の関係
スクワットは力強いペダリングを生むための大腿四頭筋やハムストリングスを鍛える効果があります。

脚を鍛える以外にもスクワットの効果はあるよ

スクワットの効果は、下半身だけではありません。
スクワットは下半身を鍛える以外にも、様々な効果があります。

スクワットが「キングオブレジスタンストレーニング」と呼ばれる所以です。

スクワットは、しゃがんで立ち上がる動作です。

一見すると単純で簡単な動作に見えます。

しかし、正しいスクワットのフォームを習得するのは非常に難しいです。

スクワットで重要なのは、重心の位置、ヒップドライブ、バランスです。

正しいフォームを習得すれば、使用重量は自然と上がります。

スクワットの効果

人は手を意識しながら生きている

人は手を意識しながら生活しています。
今パソコンやスマホをみているあなたも操作は手で行っているはずです。

人は生まれながら手を意識している


人は、下半身に意識を向けにくなっています。

目に見える部分に意識が行くので、頭部、体幹部、脚の裏側に注意を向けることがありません。

体の裏側を使うスクワット

スクワットは下半身に加えて、体の裏側を使うトレーニングです。

これはロードバイクのトレーニングではないことです。
普段は注意を向けることがない下半身や体の裏側の使い方を学べるのがスクワットです。

スクワットを通して体の使い方や自分に足りない部分を知ることができるよ

スクワットは全身運動

スクワットをするときは、上半身を安定させる必要があります。
この時に動員される筋群は上背部、下背部、腹部、体側部、胸郭周辺の姿勢を作る筋群、肩と腕です。
ほぼ上半身全ての筋肉です。
これらの筋群が、体幹部を安定させるために強く収縮します。
脚とお尻はエンジンの役割を果たします。

スクワットは全身運動


スクワットは数あるレジスタンストレーニング種目の中で、最も股関節の可動域を必要とします。
「ヒップドライブ」という動作パターンを直接鍛える事ができる種目なのです。

ヒップドライブなんて聞いたことないよ

スクワットの必須動作:ヒップドライブとは

ヒップドライブとは

ヒップドライブとは、股関節の伸展を行う筋群を動員する複雑な動きのことです。
スクワットでしゃがみこんでから立ち上がる時、股関節は屈曲した状態からまっすぐに伸ばす動きをします。
この時に動員される筋群は、ハムストリングス、大臀筋、内転筋群です。
これらの筋群は、ロードバイクのペダリングで重要な役割を果たします。

スクワットで立ち上がる動作は、膝の動き以上に腰の動きが重要です。

腰でリードしながら、膝を伸ばし立ち上がります。

スクワットの重量が軽いときは、膝の屈曲のみで立ち上がれるかも知れません。

重量が増すと、ヒップドライブが必須になります。

最初からヒップドライブを意識すると、使用重量が増しても対応することができます。

しゃがんだり立ち上がる時に股関節が重要な役割を果たすんだね

ロードバイクトレーニングでも、股関節の筋群を鍛える事はできます。
しかし、最大出力を大幅に上げるためには、10回から12回挙げられる重量でトレーニングするのが最も効率的です。
股関節の筋群のトレーニングをできる最良の方法が、スクワットなのです。
正しいスクワットにヒップドライブが必要です。
ヒップドライブは、お尻のすぐ上の部分を突き上げる動作と考えればイメージしやすくなります。

膝を伸ばす前に、股関節を伸ばすことに集中します。

立ち上がる時にヒップドライブを動員して股関節の筋肉群を強化するよ

スクワットは大腿四頭筋のエキセントリック収縮

筋肉が伸ばされながら力を発揮

スクワットは、しゃがみこむことで筋肉が伸ばされながら力を出します。
伸ばされながら力を出す動きを、エキセントリック収縮と呼びます。
しゃがみこみが終了した時に、筋肉は最大限に伸ばされているので今度は収縮しようとします。
この反射を利用して立ち上がるのがスクワットです。

しゃがみこみと立ち上がりを繰り返すことで収縮運動と伸展運動が繰り返されるよ

スクワットは、大腿四頭筋に筋肉痛が出やすい種目です。
スクワットの動作のなかで唯一の膝の伸展筋群が大腿四頭筋であるためです。
筋肉は収縮する時より伸展する時の方が大きな力が出て筋肉痛になりやすくなります。
山登りの時に登りよりも下りで筋肉痛になるのはこのためです。

大腿四頭筋が伸びる動作で筋肉痛になるんだね


筋肉痛についてはこちらの記事を参考に

筋肉痛が治る前にロードバイクのトレーニングを再開するのは正しいのか?

ロードバイクとスクワットに共通する筋群

ロードバイクのペダリングでは、大腿四頭筋以外のハムストリングスや大臀筋をうまく使うことが疲労軽減につながります。
レース中は、ハムストリングスや大臀筋を使います。

ゴールスプリントで大腿四頭筋を動員し、力を爆発させます。

強い大腿四頭筋はゴール前スプリントで威力を発揮するよ

スクワットは、股関節の可動域を増やします。

スクワットは、股関節の筋群を鍛えることができます。
ロードバイクで、股関節は重要な役割を果たします。

骨盤を前に倒すと、体重を乗せたペダリングができるようになります。

骨盤を前に倒すと体幹、股関節、足首の筋力が必要になります。
ペダリングは太ももの上下運動であり、股関節の屈伸です。
踏み込む脚力の強化と股関節可動域の増加は、スムーズなペダリングと強力な踏み脚を生みます。
ヒルクライムに強くなり、より長く高速巡行できるようになります。

スクワットで上半身や股関節の筋肉を鍛えることができるんだね

スクワットのための関節可動域テスト

スクワットは、全身を使うトレーニングです。

従って、関節可動域が非常に重要です。

スクワットをするための関節可動域が十分にあるかは、テストをすれば分かります。

足首のテスト

最初は足首のテスト。
足首の関節が十分に可動するかみてみよう。

足首の可動域のテスト


もし膝が付かない場合は、足首の可動域が不足しています。
このままスクワットをすると故障します。

足首の可動域を改善しましょう。

ヒップヒンジ

股関節と背中の可動域が、スクワットをするのに十分かをテストします。
脚を肩幅に開いて軽く膝を曲げます。
両手を前に伸ばし上体を60°くらいの角度に前傾させます。
背中を伸ばしたままお尻を突き出すように腰を落とします。
ハムストリングスの伸展を感じたら元の姿勢に戻します。

ヒップヒンジ


もしこの動作ができない場合は、足首や股関節、背中の可動域が不足しています。

ヒップヒンジは、ヒップ(股関節)をヒンジ(蝶番)のように動かすトレーニングです。

足首、股関節、背中、ハムストリングスの可動域が必要です。

正しいスクワットのための3つの動作

筋トレで最も重要なのは、フォームです。

正しいフォームを身に付ければ、使用重量は自然と増えます。

①スクワットのしゃがみこむ態勢を作る

最初はバーベルを担ぎません。

脚を肩幅に開き、つま先を30度外側に向けます。
ロードバイクのトレーニングにつなげるために、脚をペダル幅に広げる人もいます。
しかし、狭い脚幅ではつま先が外に向きません。

つま先が外に向かないと、股関節が干渉し、正しいフォームが物理的にとれなくなります。
これは柔軟性の問題ではなく、人間の体の構造上、正しくないフォームになります。

正しくないフォームは、故障の原因になります。

ロードバイクのトレーニングを意識して脚幅を狭くするのは、正しいフォームができないので故障の原因になるよ


脚幅が広すぎる場合は、しゃがみこんでいく早い段階で内転筋群が限界まで伸長されてしまいます。

広すぎてもダメなんだね

脚幅が狭いと、内転筋(脚の付け根の筋肉)があまり使われません。

その結果、腰椎が屈曲し、骨盤が大きく回旋します。

脚幅が広いと、股間が窮屈になります。

膝を折り曲げないと、深さが出せなくなります。


しゃがみこんだら、手のひらを合わせて肘を膝にあてて外に押し出します。
この姿勢を数秒間維持できない場合は、膝や足首の可動域が不足しています。

しゃがみこむ動作

しゃがみこんだ時にチェックするのは次のポイントです。

目線は特に重要です。

下を見るように心がけます。

速くしゃがみこむ必要はありません。

ゆっくりしゃがみこむことで、足裏の重心を意識できます。

最後の数センチは腰を落とすことを意識します。

②立ち上がり

立ち上がる時は、お尻をまっすぐに押し上げます。
体重がつま先に移動しないように注意しましょう。
脚で伸ばすのではなく、お尻を上に挙げるイメージです。
この時の動きが先述した「ヒップドライブ」です。

立ち上がりの姿勢


立つ時は脚を伸ばすのではなく、お尻を上に挙げるイメージです。

ロードバイクのペダリングに重要な動きですので、習得できるまで何度も繰り返しましょう。

立ち上がる時に犯しがちな過ちは、腰を上ではなく後ろに下げてしまうことです。

腰が後ろに下がると、踵に重心が行きます。

膝の伸展と腰の伸展を正しい割合で行うことが大切です。

立ち上がる時は膝を前に残すことを意識します。

③バーベルを担ぐ

しゃがみこみと立ち上がりを何度も練習し、スムーズにできるようになったらバーベルを担ぎます。
担ぐ位置は、肩甲棘のすぐ下です。
肩甲骨の上部を触ると骨のでっぱりがあります。
これが肩甲棘です。


バーベルの握り方は、親指をバーベルの上に置きます。
親指を巻き込むように握ると手首でバーベルを支えてしまいます。
重量が増えたときに、手首の故障につながります。

正しい担ぎ方
間違った担ぎ方

 

後からフォームを修正するのは大変なので、初めから悪い癖は付けないようにしましょう。


手幅はなるべく狭くします。
手幅を狭くして肘を後ろに上げることにより、肩の後ろの筋肉が使えるようになります。
肩の後ろの筋肉でバーベルを安定させます。
手幅が十分に狭くできない場合は、肩関節の可動域が不足しています。

バーベルの担ぎ方

バーは肩甲棘のすぐ下で、両手で三角筋後部に固定される必要があります。

手幅を広くすると、肘にせん断力がかかり、腱鞘炎を招きます。

バーベルが正しく担げたら、しゃがんでみましょう。
先ほどは手のひらを合わせて肘を膝にあてて外に押し出しました。

バーベルを担ぐと、この動作ができません。
意識して膝を外側に向けましょう。
しゃがみこむ深さは大腿骨が水平より低くなり、股関節が膝よりも低くなる深さです。
この深さを「パラレルスクワット」と呼びます。

バーベルを担いでしゃがみこむ動作


パラレルスクワットより浅いスクワットは、効果が半減します。
重い重量を担いで、浅くしゃがみこむ人がいます。
そのようなスクワットをするなら、重量を軽くしてパラレルスクワットした方が体にかかる負荷は大きくなります。

ケガのリスクも小さくなります。
自己満足の重量を扱うのではなく、本来の目的を思い出しましょう。
バーベルを担いでしゃがみこむ動作が正しいかは、自分では判断できません。
動画を撮るか、人に見てもらいましょう。

正しいしゃがみこみの深さは、正しいフォームに起因します。

折り曲げた腰のしわが膝がしらのすぐ下の深さにあります。

太ももは、足の直線上にあります。

上半身は前かがみになります。

スクワットフォームのチェックポイント

スクワットで大切なのはフォーム
自分では分かりにくいので動画を撮ったり人にチェックしてもらおう


チェックするポイントは次の通りです。

膝と腰は同時に曲げます。

背筋は一直線に伸ばします。

しゃがみこみの後半は腰を落とします。

最も重要なスクワットの重心の位置

スクワットの重心は足の中心の真上

バーベルを担いだスクワットで重要なポイントは、重心の位置です。
重心がとれている時、バーベルは足の中心の真上にあります。
横から見てもらい、バーベルが足の中心の真上にあるかチェックしてもらいましょう。

重心がずれているフォーム

重心がずれると、背中を曲げようとする力がかかってしまいます。

重心がずれると・・・

もしずれている場合は、もう一度フォームチェックを行います。

重心がずれたまま重量を増やしていくと、腰部や背中を故障します。

足裏にかかる圧は、同じになるようにします。

足裏にかかる圧に左右差を感じる場合は、バランスがとれていません。

自分の体重とバーベルを合わせた重量が、両脚の間に集中することが理想です。

一人でトレーニングしていると、いつの間にかフォームが悪くなることがあります。

バーバルを担がずに、つま先立ちになります。

その後、踵に戻ります。

この中間が正しい重心の位置です。

定期的にチェックすることで、フォームの悪化を予防できます。

スクワット徹底解説 まとめ

フォームが最重要


レジスタンストレーニングは、ロードバイクのトレーニングにとても有効です

下半身の強化だけでなく、体幹の安定や関節可動域の強化もできます。
最も難しいのは、正しいフォームです。
正しいフォームをするには、関節の可動域が十分にあることが必要不可欠です。
まずは可動域のテストを行い、レジスタンストレーニングができる準備が出来ているかを確認しましょう。

関節可動域のテストは、レジスタンストレーニングだけでなく、ロードバイクのトレーニングにも有効です。

自分に不足している部分を見つけ出しましょう。
正しいフォームを身に付ければ、スクワットの重量はいつでも増やせます。
急ぐことなく、正しいフォームを身に付けることが最も大切です。

正しいフォームはすぐには身に付かないよ
何度も練習してから重量を増やそう

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